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スオウ

オリベ、アサギ、ラシャ、コハク……中のTシャツの色と呼応していることに気づいた僕。 でも、それよりここはどこなんだろう。 それに、なんで4人のイケメンに囲まれているんだろうか。 色々と考えていたら、いきなり首筋に皮膚が引き裂かれたような痛みが走る。 驚いているうちに、知らない黒髪ショートの男性に抱かれてしまった。 二重のアーモンドの瞳に高い鼻、全体的に厚いプルプルな唇で雪のように白い肌の彼は黒のTシャツの上に黒のフリースを羽織っていた。 「はっ、はっ……ああ」 スッと見てくる瞳はまるで全てを透視されているようで、身体が固まる。 フッと嘲笑う声と共に右へ大きく口角を上げた彼は僕の視界から消えた。 「あ……んアッ、ア、アハッ……」 ユラユラ揺らぐ視界、緩くなった口元から垂れる唾液……渦巻く欲情で自由が効かない身体。 ジュルジュルと強制的に聞かされる音に支配され、精神が崩壊しそうだ。 「あっ、やっぱ美味いわ」 鼻声で平然と言った彼は軽く吸い口を唇で挟んだ後、僕から離れた。 僕は力が入らなくて崩れるように床へ叩きつけられた。 「あっ……すまん」 もう遅いですよって思いながら、何度も咳き込む。 「スオウ、大事にしてやらなあかんで?」 「すまん、我慢できへんかった」 「そんなに美味いん、血って?」 「飲む? ほい」 中のTシャツの男性……ラシャさんと会話していた彼……スオウさんは何故か目の前で大人のキスをし始めた。 チュクチュクと水音を立て、お互いの唇を舐め合う2人を見て、身体が熱くなってきた。 「あっ、ほんまや……ええわ」 「な! ラシャちゃんの口に合うと思たもん、おれ」 「でも、スオウからしかもらわんわ」 「もう〜甘えん坊やな、ラシャちゃんは」 抱き合ってキスをする2人……ラブラブを見せつけられたら、どうしたらいいかわからないよ。 「なぁ、あれは怒らんでええの?」 「ラシャくんのためやからええの……でも、お前は許さん!」 「あああ〜」 オリベはまたアサギさんの頭をグリグリパンチし、それをまたコハクさんが笑う。 なんかわからないけど、面白い人達みたいだから、ふっと息をついた。

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