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第1話 性なる特訓

今夜も月が綺麗だ。しかし、見惚れている場合ではない。俺はおじいさんと特訓するんだ。 ……鬼を倒すために。 天より授かりし、この艶々の桃尻で! 鬼のイボつき金棒を受け止める! それが俺、ももたろうの使命(と、おじいさんが言っていた) 鬼の金棒は素人の尻では受け入れられず、何人もの村人が鬼ヶ島に行っては、泣いて帰ってきた。 おじいさんは、「わしは若い頃から総攻めだから、何もできないんじゃ!」と涙をこぼしていた。 でも村人たちから話を聞くのは忘れない。なぜならおじいさんは、鬼の金棒に似せたイボつき棒を売って生計を立てているからだ。 俺の特訓は、イボつき棒なんかじゃないんだ! おじいさんが身体をはって教えてくれるんだ。すごいだろ! たくさん汗をかいて、すっごく疲れるけど、特訓は楽しい! おじいさんがいっぱいいっぱい、褒めてくれるから! おじいさん曰く、最近、俺の桃尻の締めつけがいいんだって。締めるだけじゃダメだって言うけど、そこは難しい……。 「はあ……はあ、おまえのかわいい尻もむっちりとした太ももも、わしのもんじゃ……はあ、はあ」 月明かりの下。縁側に座るおじいさんに俺は跨っている。着物の裾を広げて、ふたりでつながっている。 室内だと男の臭いが立ち込めるから、ふたりで特訓するときはいつも縁側か庭なんだ。たまに、畑の隅でもするよ。 近所に筒抜けじゃないかって? みんなは気にしていないよ。むしろ、おじいさんの(せい)なる技が見たくて、垣根の隙間から覗いてる村人がいるくらいなんだ。 あ、今夜も聴こえるね。 「くっ、あんなみずみずしい桃尻をひとりじめしやがって……」 「ああ今夜も、ももたろうの桃尻はプリンプリンじゃあ〜」 「う、うおっほん!!」 おじいさんが咳払いした。俺を突き上げるスピードが早くなっていく。 涙目になって、俺はおじいさんにしがみついた。 おじいさん。本当に七十三歳なの? 逆サバ読みしていない? 「あ……ん、んっ、おじ、い……さ、ん。あまり腰を揺すらなくて、て、いいから……あ、ん。俺が動くから……」 「なんのこれしき……はあ、は……老いても咲かせてみせよう、破廉恥花(はれんちばな)よ……う、くっ……」 おじいさんの雄をなかに挿れられると俺、桃尻をきゅううぅって締めつけちゃうんだ。 前に、「ごめんなさい、痛いよね」って言ったらおじいさんは笑って、「おまえが悦んでいるのだから、うれしいさ」と返してくれた。 おじいさん、やさしい! 身体をくねらせ、俺は快感に耐えた。目をつぶったら、おじいさんは俺の顎を舐めて、唇を落としてくれた。 目が合う。うれしくて笑ったら、おじいさんの息子がもっと硬くなった。 え? ちょっと困るよ。 俺はあまったるい声を上げた。 「あ、あー、激しい……ん、ん……おじいさあぁん、また腰を、痛めちゃうでしょ、はあ、あ……」 「気持ちいいのが好きじゃろ、ももたろう?」 「うん、俺……気持ちいいこと、だいすき」 太ももの筋肉を使って、俺は腰を上下させた。 おじいさんに、俺のすごいところを見せるんだ! 「よしよし……いい子じゃ……くっ、愛しい子には、あっついのを注いであげよう。たっぷりと……な」 「うん……ん、ちょうだい! おじいさんのお汁、ちょうだいっ!」 ……あ、おじいさんのあたたかいお汁だ。身体がますます熱くなっていく。 今夜は最後の特訓。悲しいけど、俺は鬼退治しなきゃ。 そう思ったら涙が止まらない。 「鬼ヶ島に行くのやだよ……俺、おじいさんとずっとこういうことしたいよ……」 「ももたろう……」 おじいさんは俺の身体を拭いたあと、俺を抱き寄せた。 「ももたろう……鬼はもっとすごいぞ」 「え!?」 「もしおまえが鬼のイボつき金棒に耐えたら、鬼そのもの……イチモツを味わえるはずじゃ……ふふふ、楽しみじゃろ?」 「うん! 俺、この桃尻で、金棒もイチモツも味わう!」 「素直な子じゃのう、ももたろうは」 俺はおじいさんに抱きついた。ああ、いい臭い。おじいさんの加齢臭とお汁の臭いは癖になる。 「俺が帰ったら、また抱っこしてね!」 「はっはっは! 鬼退治したももたろうは、わしに満足するかのう……」 おじいさんは俺を抱きしめてくれた。

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