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第11話 かわいく啼きやがって
まぶしい。障子越しに光が入ってくる。……あれ、もう朝がきたのか。
結局、俺はゆうべからイヌに攻められ喘ぎっぱなしだった。
……イヌ。たじろいでいたけれど、体力あるな!?
誘った俺が怖くなるくらい、イヌはいまも元気だ。
「イヌ……なか、苦しい。もういっぱい……や、あぁ」
「へへへ、ヤろうと思えばできるもんだな。ちゅ、ももたろう。俺はまだイけるぜ」
俺の首筋を舐めるイヌのケモ耳を、俺は撫でた。俺を抱っこする前、ケモ耳は湯上がりでふかふかしていた。いまは汗ですっかり湿っている。でも、ピンと立っているのは変わらない。
「わかった、わかったから……あ、ん。い、一回抜いてからしよう?」
「でも、俺もうできるぞ。……ほら」
「やあ、あぁ、は、あ……あ」
充分に硬くなったイヌのものが、思うままに俺のなかを動いている。ごりごりと、俺のなかをうごめく音が聞こえてきそうだ。
ゆうべから中出しされたお汁が、ぐちゅんぐちゅん、と淫らな音を立てて俺の窄まりからあふれ、桃尻を伝う。
声がかすれて、拒否できない。
せめてもの抵抗と、イヌのたくましい胸に両手でふれた。熱いかなと思ったけれど、イヌの肌は汗がひいたからか、少し湿ってひんやりしていた。
「や、や……」
「く、ここだろ? おまえのいいところは、は、はあ、すっかり覚えたぜ。ん……。へ、忠犬になるのも、ん、悪くないな……ん。好きな奴の……好きなことを、たくさんするのって、く、満たされる……はあ、ああ、あ」
「イ、イヌ、や、や……」
「ははは、感じすぎて声も……出ないか? ももたろおぉ、ん」
イヌは力が入らなくなった俺の両足を、自分の肩に乗せた。角度を変えて俺を突く。
「まって、イヌ……深いよ、あぁ、ああ……ん、や、いや」
「おまえのいいところは、あ、ああ、こうやって向き合ったほうが……強く擦れる。声がちがうんだよ……わかってんのか、ももたろう……? このかっこだと、おまえの声、すげぇ、あ、あまくなるんだぜ。誘ってる喘ぎだ……かわいく啼きやがって……はあ、はあ、俺、おまえなら……何回でも抱っこできるぞ」
「わかったよ……イヌ……はあ、ああ」
完全に力が抜けて、俺の両腕がイヌの身体から離れる。抱きしめることさえできない。
俺、何回お汁を出したんだろう……。身体が粘りけのあるお汁と、汗でべたべたする。締め切った部屋には、交わった雄特有の臭いがたちこめている。
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