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第2話
気が付くと、僕は全く見覚えのない場所に立っていた。
「…………へ?」
ここ、どこ……?
キョロキョロと周りを見回しても木しかない。
ここ、どこかの森の中?
え、でも……なんで!?なんで森!?
僕はここがどこか分かる物は無いかと思って周りを見回していると、後ろの茂みからガサッと音がした。
僕はその音に驚いて思わず体が跳ねる。
恐る恐る音がした茂みを見ていると、そこから何かが飛び出してきた。
「ひっ!」
茂みから出て来た物体が僕の方に飛んで来て、僕は驚いて尻餅をついてしまった。
そっと出て来た物体を見てみると、そこには可愛らしいウサギが居た。
………ウサギ?
もっと怖いものが出て来ると思ってた僕は、それがウサギだと分かってホッとした。
……………………………いや、ちょっと待って。
これって、ほんとにウサギなの?
茂みから出てきたウサギらしき生き物。
大きさはウサギくらい。ちゃんとウサギらしい長い耳もある。
でも僕が知ってるウサギとは全然違った。
今僕の目の前に居るウサギには額に角が生えている。
おまけに尻尾が長い。
そのウサギモドキは鼻をヒクヒクさせて、長い尻尾をユラユラと揺らしている。
なにこれ?
ウサギ……じゃないの?
ってことは、もしかして新種!?
僕、新種のウサギ発見!?
そう思って、僕はドキドキしながらウサギモドキを観察した。
じっとウサギモドキを見ていると、突然ポンッと音がしてウサギモドキの頭上に文字が表れた。
―――――――――――――――――
ホーンラビット
Lv2
HP 10/10
MP 0/0
―――――――――――――――――
…………ホーンラビット?
それよりも何なんだろう、これ……
そう思って僕は浮かび上がる文字に触れてみた。
その瞬間、手がすり抜けて僕のびっくりして思わず手を引いた。
……これ、触れないんだ。
僕はすり抜けた手を擦りながらもう一度その文字を観察する。
でもこれって……
僕がよくやってるRPGのゲームなんかで出て来るウィンドウに似てる。
この『ホーンラビット』って、多分このウサギモドキの名称だよね?
それにこの『HP』や『MP』って……
もしかして『ヒットポイント』に『マジックポイント』!?
だとしたら、この文字ってステータスだよね?
HP10にMP0って事は、このホーンラビットは殆ど無害だから放っといても問題ないかな。
………でも
見たことの無い景色、見たことの無い生き物。
それに『ヒットポイント』に『マジックポイント』
僕、なんかとんでもない所に来ちゃったんじゃ…………
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