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07※
「んん、ん……っ」
しかしキュウキュウと締めつけるほど一定のリズムで前立腺を叩くモノの凹凸をリアルに感じてしまい、身震いした。
熱い肉孔と、熱い屹立。薄いゴムなんてないように、互いの体温で溶けて一つになったようだ。
抽挿が繰り返されるたび、パチュッ、とヌメリ気のある音が聞こえる。
早くイケ、早く終われ。
そう願っているのに、三初に犯されるための穴になった気分が止まらない。襞を摩擦されるたびにゾゾゾ……ッと肉悦が戦慄く。
「ははっ、キッつい……イイね。よくできました」
「黙、ぁッ……! くッ…んッ……! んッ…ん……ッ!」
命令に従えば褒めてやろうとばかりに、グリッグリッと抉られ、突き上げがいっそう激しくなった。
それと同時にゆっくりと刺激され続けていた先端を、指の腹で強く擦られ、ビクンッ、と体の芯を電流が駆け巡る。
「あ、ぁッ! あ……っい、ぅ……っ」
それは何度目かの絶頂だ。
もう出すものがないソレは、パクパクと尿道口を切なく戦慄かせ、透明な粘液を僅かばかり吐き出した。
一瞬で脳内が白飛びする。
あぁもう、またイった。でももう無理だ、もうダメだ、もう死ぬ。
「はっ……はぁ……っは、ん…っぐ……」
抱えられた足の先がキュゥ……っと縮こまり、全身の筋肉は引き攣って小刻みな痙攣を繰り返した。
心臓がバクバクする。
瞳孔がブレ、肺が大きく弾むたび呼吸を荒らげて舌を伸ばす。
中の襞がグネグネと波打ち、捩じ込まれる雄を絡めとって不規則に締めつける。
そうやって出すものがなくとも俺はもうどう見てもイッてるのに、三初はニヤリと口角を上げた。嫌な予感しかしねぇ。
「あ、嫌だ、もう……ひっ……も、もう出ねぇよ……イけねぇって……っ」
「なぁに言ってるんですか。先輩ははしたないから、なくてもイけるでしょ?」
「っぁあ……っむ、無理、ん、ンぅ……っ」
「というかむしろ、イったばっかだからできることもあるんです、よ」
「ぁ、あッ……!? ヒッ…うッ…うっ、っ」
絶頂が止まないまま、内部を犯すテンポが早まり、目の奥がピクッと震え上がった。
三初は俺の休息を許さない。際限なく官能の沼に沈みこませる。
これ以上は無理だとわかっているのに、動きは止まる気配がなく。
間髪入れずに再開される激しい抽挿は熟れた襞を一枚一枚擦りあげる。最も敏感な屹立の先端粘膜を集中的に指で刺激され、満身創痍の絶頂に浸る時間なんて与えない。
あまりに粘着質な責め苦に、俺は頭を振って言葉にならない悲鳴を上げる。
トットットットッ、クチュクチュクチュ、とわけがわからない感覚を小刻みで速い動きが翻弄するのだ。
「ぁ、あ、やぇ、えッ…ぁッ…あッ…!」
(い、嫌だ、嫌だって、やめろ、っなんだよもう、嫌だ……先っぽ変になっちまう……っ)
まだ前の絶頂が終わりきらないままなのに、容赦なく押し寄せる新たなオーガズムが襲い、俺は泣きそうなくらい混乱する。
どんなに逃げようとしても、消耗しきった体では三初の力には勝てない。
足を動かし腰をくねらせようとするが、無理矢理に体を固定され、同じところだけをひたすらに突き上げられた。
「離せっ、はなして、なにっ、なっん、ンっ」
「はっ、中エグい。ずっと痙攣してる……うわ、これいいな、っ」
「あっ、ぁッ…あッ……っ、はなっ…はなせ、よぉ……っ」
筋肉の痙攣は絶えず続いている。
止まらないのは三初のせいなのに、それをわかっていて内側のしこりを押しつぶし、すこぶる楽しげに暴君は粘膜を擦り続ける。
「っひぃ……ん、んぁ……っ嫌だ、嫌だぁ……もういや……溶けてる……とけてるの出ちま、う……っ、あ、あっ、ぁあぁ……っ」
か細く呻く泣きごとは嘘じゃない。
肉棒の根元の奥の深いところ。そこと内部の間だ。
そこの肉が溶けて、白濁液の代わりにドロドロとした欲の溶液が、尿道をドクドクとせりあがってくる。
このままでは絶対に中身が出てしまう。出たらきっと死んでしまう。
喘ぎと呼吸困難に襲われながらも必死にそう伝えるが、三初は汗ばんだ至極愉快げな様相をまるで崩さない。
俺の命がかかっているのに、もうイカレちまうのに、酷すぎる。あんまりだ。
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