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06※

  ◇ ◇ ◇  ズブリ、と直腸の内側を奥深くまで、熱い杭で串刺しにされた。  俺の中を掻き回し始めて何時間も経つというのに硬く萎えないそれは、すっかり溶かされきって腫れた内壁を、再び擦り始める。 「はっ……も……いや、う、ぁ……っ」  横倒しの体が悲鳴をあげているのに、俺の片足を抱えあげて角度を探りつつ中を犯す三初は、拒絶の声を聞き入れる気配がない。  パンパンと互いの素肌がぶつかり合う破裂音と、痙攣する結合部から響くグチュグチュというエグい音。  それらは不規則な動きに合わせてあがる俺の嬌声とともに、部屋中に空回った。  汗で湿った肌が気持ち悪い。  呼吸を整える暇もなく突き上げられ、息も絶え絶えだ。心臓がドクドクとうるさく鼓動している。 「いっか、いっかいやめ、やめぇ……ひっ…ぅあっ……っ」  トプッ、と迸り自分の腹を汚した白い粘液が、重力に従ってシーツの上にトロリとこぼれた。  揺すられる振動で筋肉の凹凸をなぞり、ヘソのくぼみを経て、ベッドを汚す。チクショウ、それ洗濯すんの誰だと思ってんだ。バカ、アホ、クソ野郎が。  内心で唸る憎らしい怒りも届かないまま、執拗に犯される。  グリッ、と強く奥を抉られ「ンん……ッ」と甘ったるく鳴いてしまった。 「あ、ぁあ、しぬ、しぬ、て」 「フッ死なない死なない」  必死の訴えは一蹴され、ズルッ……とギリギリまで引き抜かれた怒張が直腸の突き当たりをグリュッ、と穿つ。 「〜〜〜〜っ! ゔあ……っこ、殺さねぇで、三初ぇ……っ」 「うわぁ……くく、それむしろ、すげー殺し文句。絶対この手で殺してやりたくなるんですけど」 「あぁ……っいっ…クソ、無理、っ……あっ、あっ」  これ以上ないくらい逼迫したテンションで息も絶え絶えに止めたのに、どうしてそうなるのか理解に苦しんだ。コイツのメンタル地獄かよ。  なぜか満面の大魔王スマイルでボルテージを上げる三初により、蕩けた内部を擦るストロークがいっそう激しくなる。  おいコラテメェそれでいいのか……!?  初めての人殺しの凶器が〝男性器(ちんこ)〟でいいのか三初 要───ッ!!  もちろん俺は自分を殺した凶器が後輩のブツだなんて断固お断りだ。  それならまだちくわに殺されたほうが百万倍マシ。というか、そんな葬儀をした日には親戚中に恨まれる!  アホすぎる最悪の状況を本気で考えるくらいには、今の俺に余裕なんかない。  なんせもう数時間、ひたすら犯され感じさせられイカせられている。延々と与えられ続ける快感の過剰投与は暴力でしかなかった。 「あっ、あ゛…ぁぐ……っ」  トンットンッと狙いすました場所へ繰り返される突き上げに、俺は動物じみた声で低く喘ぐ。  汗を滲ませていてもどういうわけか涼し気に見える三初は、俺の痴態を眺め、不意に足を抱えているほうとは逆の手を伸ばす。 「コレ、ヒクヒクしてる。またイきそう?」 「んッ……ぁ……ッ」  腹にぶつかり揺れていた肉芯を握られ、うわ言と化した喘ぎ声に甘えが混ざった。  そしてそのまま親指で先端を遊ばせながら、三初は手の中の肉棒をチュクチュクと柔らかく扱き始める。 「やめっ触んな、ぁ、っ、あ」 「なんで? 中と同時、好きでしょう? いつもシてあげてるじゃないですか。ねぇ……?」 「ひっ、今日はも、出ねぇ、ぇ、うっ」  力の入らない腕を伸ばして、三初の手に重ねる。しかしその程度の非力な抵抗で止まる暴君ではない。  自分の足と腕で俺の体を固定し的がズレないようにした上で、小刻みに速度を上げた抽挿で前立腺を叩く。  それと同時に剥き出しの先端、尿道口の周りをヌト、ヌト、と円を描くように集中的に責められた。 「ぃ嫌だ、はっ……! あ、ぁっ、ぁっ、あっ、あっ……!」  こんな責め方をされたら本気で死ぬ。  とめどなくゾクゾクと快感がざわつき、俺は目玉がこぼれ落ちそうなくらい目を見開いて小刻みな痙攣を繰り返し、ただひたすらに空気を求めて唇を開いた。  まともに呼吸ができない。  心臓が破裂して耳の奥から弾けそうだ。  腹の中からズルズルとせりあがってくるようななにか。未知の感覚だ。けれど気持ちいい。気持ちよすぎる。よすぎるから怖い。  気持ちいいのかもよくわからないが、そこは敏感すぎて反応せざるを得ない。 「ぁ、こんな、知らね、っ……ひっ……! ぃっ……あっ……!」  顎を震わせてカチカチと歯を鳴らし始めた俺に、三初は動きを止めないまま、チュ、と抱えた足にキスをする。 「やっぱいーい、顔……っ。ね、先輩。もっとキツく腹に力入れて、この狭いとこギチギチにしてみてくださいよ」 「あっ嫌だ、嫌、なんか変、なんかくる、ダメ……っ、あ、んっ……っ、ダ、ダメだっ」 「ダメじゃないでしょ? いつも言ってることですって。嫌なら、俺を早くイかせて終わらせればいい。わかる? ふっ」 「早く、おわ、んっ、ん、っ」  そういう言い方。つまるところ、俺はイカレそうな快楽から逃げるために、コイツをヨくしないといけない。  チクショウ、どうでもいいから早く終わらせてくれ……!  俺は今すぐこのゾクゾクと這い上がる妙な感覚から、逃れたい。  その一心で度重なる交わりで三初の形に拡がった内壁を、ギュッと締めつける。

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