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54※微

 湿った下着を指で引かれ、クチャ……、と粘着質な恥ずかしい音が聞こえる。 「性欲も回復かなぁ。すげぇね先輩、染みてますよ。恥ずかしいなぁ。聞こえるかもって思うの、気持ちよかった?」   「んなわけあるかッ、っふ」 「そ? 恥ずかしいの大好きでしたよね」  大嫌いの間違いだ。  なにをどうしてそうなったのか、認識を改めるまで殴りたい。  仰向けでベッドに上半身を寝かせたまま、俺は両足を開いて、下着を脱がされた。  足の間が剥き出しになるとそこが腫れて濡れそぼっているのがバレるので、どうも落ち着かない。  足を閉じようとすると内ももをつねられるため、身を焦がす気分で我慢している。  しかし直で屹立を掴まれ吐息がかかると、俺はハッとしてベッドに肘をついた。  ぁっ、っ……手じゃねぇのかっ、舐められんのなんか、断固拒否に決まってんだろ……!  カァァ、と顔が赤く染まり、必死になって腰を引いた。流石に好きなやつにシャワーも浴びてないものを舐められるのは、本気で嫌すぎる。 「そ、それやめろっ、嫌だ」 「ん? なんでですか。俺先輩より上手いでしょ?」 「いやちげぇよっ、俺昨日風呂入ってねぇ、し、めちゃくちゃ……あ、汗かいたし……っ」 「あーね。でもなんで急にそんなこと気にするんですか? 病人だったんだから当たり前でしょ。というか俺寝汗でヒィヒィ言ってる塊を抱いて寝たんで、今更そういうのどうでもいいですわ」  よかねぇよ! なんでそんなこと気にするって好きだからだろふざけんな!  先輩汗臭いわってなったら流石にキツイし、更に言えば加齢臭とかそういうのが急に気になってきた!  ……とは言えないのだ。  当然、言えるわけがない。  握った肉棒を軽く振りつつ、三初はさりげなく鈴口を親指で軽く擦って、俺の欲望を追い詰め始める。ぐっ……んなことしてもいいよとはならねェぞコノヤロウ。 「んん……っ、あ……う、と、とにかく無理なんだよ……っ」 「はー? その程度で拒否とか、片腹痛いなぁ……人間なんだから新陳代謝とか普通ですよね? 常にパーフェクトじゃないと抱けないってメルヘン脳だったら、まずケツに突っ込まなくない?」 「ぅひぃ……っ」  なかなかの拒否しているというのに、クチュクチュと弄ぶ愚息へ、三初はふぅと息をふきかけた。やめろゾクゾクする。  俺が嫌がるほど三初はなぜか頑なにしたがる。この野郎、俺の言うことはいつだってなにも聞きやしねぇ。  どういうことかと訴えるような瞳がじっとりと俺を見つめ、淡々と論破されていく。 「どうでもいいけど、俺にかっこつけないでくれませんかねぇ。昨日鼻水垂らしてたの見てるし、先輩の寝汚なさとか割との頻度で実感してますよ。二次元じゃあるまいしさ、あんたに夢見てねーわ。問題ナシ」  どうも三初は、俺が見栄えや印象を意識して拒絶するのが気に食わないらしい。  いや言ってることはわかるが、気持ちの問題だって言っているのがわからないのかカンペキ超人め。気持ち言ってねぇけどよ!  かといって意識している理由なんて言えない俺に構わず、三初は文句を言いながらヌルヌルと屹立を扱き始める。 「ちょっ話しながら触、ん……っひ、あ……っ」 「というか、綺麗なチンコでも所詮チンコでしょ?」 「お、お前王子みてェな顔して夢も希望もねぇことを言いやがって……! っふ……ッくぅ……っ」  淡々と正論を言ってきやがる。  なんてやつだ。相変わらず竹を割ったような性格で、俺に対する自分の欲望にはクソ正直な男である。  そんな三初は足を閉じようと奮闘する俺を鼻で笑って、育て上げた俺の勃起からスルリと手を離した。 「仕方ないなぁ。じゃあ先輩が俺の舐めてください」 「なんでだよッ」 「ワガママ言うからに決まってますけど。俺は昨日シャワー浴びましたしあんま汗かかないし、折衷案?」 「どこ折衷したらそうなんだっ、普通に手を使えっ」 「やですよ気分的に」 「気分的に!?」

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