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双方スッキリできる素敵な案を気分的に却下され、なぜか俺がしゃぶる方向に持っていかれた。意味がわからねぇ。
ギシッ、とベッドを軋ませて俺の体に馬乗りになる三初が、目の前に取り出した陰茎を差し出す。
一応、イケメンはどこまでもイケメン。
だが見慣れたそれを自ら口腔内に迎え入れるのかと思うと、躊躇してしまう。
けれど三初は俺の顎を掴み、さっさと口を開けるよう促してきた。
「はいあーん」
「く、ぅ……お、俺がイキたいって話じゃ、ねぇのかよ」
「あぁ、そういえばまだ舐めて感じるようには躾てなかったなぁ……ごめんね? ま、乳首仕上がったしそっちもちょっとずつ教えてあげますよ」
「なにがごめんねだよ未来永劫そんなこと知らずに老衰で死ぬんだよ俺は……ッ! くそ、いつか殴る……っ」
せせら笑いながらそんなことを言われても、男の生殖器をしゃぶって感じるようになんか、なるわけがない。
クソ、このフリーダム愉快犯め……!
たった三ヶ月でア✕ルセックスにハマった上に乳首調教されただけでも人生設計狂ってるってのに、この先まだ俺を恥ずかしい生き物にする気かよ……!
そうは思っていても、マウントを取られた状態で口に出す愚行は犯せないのだ。
たいへん遺憾ではあるが三初がイイ笑顔で俺を見下ろしているならば、ガオガオとは逆らえない。
「上手くできたらちゃんとイかせてあげるから。ね?」
「っ……ふ」
……とりわけ甘ったるい声で誘われると、すっかり抵抗する気が削げてしまう。
俺は三初の背後で足をモジつかせて、そのセリフで想像した未来への期待を、なんとか頭から追い出した。
「……ん……」
渋々と舌を伸ばし、まだ勃起しきっていないモノの先端をペロリと舐める。
掴まれていた顎が離された。
自らソロソロと手を伸ばし柔らかな一物を支え、舌で濡らしていく。
三初は色白で毛が細いからか体臭も薄く、確かに濃厚な香りはない。
だからなのか嫌な気分にはならず、むしろもう少しと好奇心が頭をもたげた。先端部分を舐めながら咥え、滑らかな粘膜を引き出していく。
あんま、味はしねぇな……前はいきなり突っ込まれたし、こんなのは初めてだ。
多少蒸れて汗と男臭い香りがしたが、味はそれほどなかった。
ただ自分から奉仕するのは初めてで、どうやればいいのかがイマイチよくわからない。あんまり深く咥えるにはサイズが鬼畜級だし、喉奥に挿れると苦しいことは知っている。
俺の口淫経験値は、三初に脅されてさせられるような経験しかないのだ。
手足を縛られ、いつも一方的に使われているという様子だった。
ここぞとばかりに画像拡散をチラつかせられたか、やらなきゃイかせないと悪魔思考を持ち出されたか、とにかく不本意な行為である。
「ふ……ん、……」
チュプ、チュプ、と控えめに舌を動かしてまんべんなく先端部分を舐め、滲み出る蜜は仕方なく飲み込む。
三初は教える気がないのかじっと俺を見ているだけで、涼しげな顔をしている。監督放棄かよ。チクショウ。
正直フェラは、するほうはちっとも気持ちよくない。当たり前だ。
キスのように相手の舌が攻めてくるわけでもないなら、ただ舐めていることに快感なんてないだろう。
顎が痛いし息もしにくいから、征服されているという感覚が酷くて、むしろ腹立たしいとさえ思う。
三初がなにを教えるつもりか知らねぇけど……これは完全に奉仕だろ。だとしても俺は下手くそなんだけどな。ムカつく。極めてやる。
「ん、ン……んん」
負けん気に煽られて、もう少し深く呑み込んだ。
息苦しくならない程度までを口内に収め、唇と舌で扱き、余った根元を手で擦る。
拙いながらに三初の反応を見つつ吸ったり舐めたりしていると、いつも俺を追い詰める凶器が、その質量を少しずつ増し始めた。
お、これで合ってンのか?
流石の三初も直でしゃぶられっとそれなりの反応をすんだな。
あまり大きくなると困るのだが、下手くそだと言われっぱなしなのは性に合わない。
チュプチュプと唾液と先走りの混ざった液体を塗り込めながら滑りを出し、上目遣いに視線をやる。
その視線を鼻で笑った三初は俺の鼻先をグリッと摘み、呻く様を楽しんだあと、前髪を掴んで軽く引いた。
ギチッ、と頭皮がつっぱる感覚がする。イテェなコラ、ハゲたらどうしてくれんだ。
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