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ベッドのスプリングを使って跳ねるように突き上げられるたび、その襞が肉棒の絡みつき、ローションと腸液の混ざった淫液がぶぢゅ、と卑猥な音を奏でる。
「も、イったの、にっ」
「中イキはノーカンノーカン」
笑って言われると、射精しづらくされたままの俺は、泣きそうな気分になった。
そんなルールは聞いてない。
それがアリなら、俺は何度でも昂らせられてしまう。
「っふぁ……っ、わっ、はっ…わかった、かっ、言うとおりにするからッ……ゔあっ…ヒッ……ぅ、動くなっ、ァ……っ」
「そ? じゃあ、今度こそ俺も楽しめるイキ方してくださいね」
「ん、んっ……」
コクコクと首を縦に振って、必死に何度も頷いた。
三初の体を案じて動くなと言っていたのに、自分の正気のために言うのだ。
激しく中を掻き混ぜて抉っていた律動が止められ、俺はぐたりと汗ばんだ体をもたれさせる。
「はっ…はっ……ぁ、うっ……」
「ゲホッ、うぇ……。んん。だいぶ健康体になってきたなぁ。やっぱ汗かくのがイイんですよ」
「くっ……ふ、だめだ、って……っ」
「一緒にしたら気持ちよくって健康的って、合理的だわ。くくく、俺は元々あんま汗かかないんで、運動しないと、ね」
脱力する俺の尿道口を親指の腹でヌトヌトとなでつつニンマリと笑みを見せる三初に、ブルリと身震いした。
クソ、それでどうして性的な運動をすることになんだよ。鬼畜式健康維持法か。
「ん……みはじめ、」
「俺に合わせて、自分で動いて」
体を押して離され、しがみつく腕が解ける。
手を掴まれ、反り返った勃起を握らされた。
「扱きながら、どうイイのかちゃんと口に出してください。甘えですよ。オネダリ」
「ぁ、ん……」
いつもより簡単。弱った俺は温いでしょ? と錯覚を与えられると、そんな気になってしまう。
もちろん錯覚だ。
温くとも、させている時点で三初なのだ。
深く座った三初の上に乗っている俺は赤い頬のまま眉間にシワを寄せて頷き、ゆっくりと自分から抽挿を始めた。
「ふっ…ん……ん、ん、」
控えめに体を揺すり、柔らかく手淫する。
俺が腰を下ろすと合わせて下から突かれるので、動きを控えても十分な刺激を与えられた。
グリュ、と内臓を押し上げ、突き当たりをノックされる。
筋張った肉棒が手の中でピク、と脈打ち、根元に解放できない欲望が渦を巻く気がした。
「ぁ、あっ…あ……うっ……」
「奥がイイ? 入口擦るのと、どっち」
「ひゔ、ぁッ…ど、っち、も……ッ、く」
「どっちも。どうイイんですか」
「擦れる、のっ……が、…っふ、捲れそ、な、っ…んゔ、うっ……!」
膝が笑いそうになるのを堪えて律動を繰り返し、尋ねられるがまま答える。
濡れた陰茎を夢中で扱けば、皮膚と擦れあってヌチュヌチュと粘着質な音が聞こえた。
伸ばされた手が布の上から勃起した乳頭を強く捏ねて遊ぶと、むず痒い快感に腰が抜けそうになる。
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