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邪険にしていた様にも見えていた。
自分を選ばず、鳴澤 克樹を選んだ事に対し、嫌味の一つでもお見舞いするのかと心配をしていたが。どうやら…違うらしい。
「―…玩具(がんぐ)とは、時に啼かせたくなるオモチャを表すと思いませんか?深李様…」
「はっ」
「逃げられない様、押さえ付け。嫌々しながらも凌辱されていく姿を眺めながら…優越感に浸るんです…」
「…従兄弟の趣味を疑いたくなる俺の気持ちを少しでも察した事あるか、海凰」
沈黙を続けていた張本人が口を開いたかと思えば、耳を疑いたくなる科白が出てきた。
遠い目を向けながら哀れむ深李。
「その従兄弟が非常に悩んでいるというのに、貴方は鵜呑にみするつもりですか…」
「悩んでるのかよ。全然、見えないけど…」
半ば、会話の内容を聞き流しつつ彼は従兄弟の実行してきたアプローチならぬ悪戯を思い出していた。
小学生の頃は普通だった筈。歪み始めたといえば、中学二年の二学期あたりだろうか?
否、その前だったか?
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