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深李様の元へ行かせたら、更なる危害が及ぶ。ブラック降臨している従兄弟を見せるには良心が揺るがされます。 「今、深李様に逢ったら地獄を見る羽目になりますよ。 漣様…」 「地獄?」 「えぇ…。世にも恐ろしい地獄です」 織家の御曹司を地獄へ案内するのも失礼ですからね。 態々、危ない橋を渡らせる必要もない。 「ですから…大人しく、鳴澤家の若君と一緒に座っていて下さい!」 私は急須に茶葉を入れ、お湯を注いだ。 「僕に命令する気?」 「大人しくしておいた方が賢明ですよ。あの状態に巻き込まれたら最後ですからね…」 「――…ムカつく」 ぎろりっと睨みを利かし、織家の御曹司は皮肉たっぷりに吐いた。 「…それで、今日は何用で龍華家に来たのですか。織家の御曹司様」 湯呑みを一つ用意してお茶を注いで目の前に置いた。

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