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第せめて 抱きしめて〜転〜 11

指で中を掻き回しながら、彼はボクの乳首を口に含んで、舌で転がす。 敏感になっている乳首は起ってて、堪えられないくらい気持ち良い。 「もうダメ・・・やだぁ・・・」 腰を揺らして喘(あえ)ぐボクを見て、彼は指を引き抜く。 ボクの膝の裏を掴んで、ぐいっと持ち上げた。 頭の横に来るくらい脚を持ち上げられて、少し苦しい。 顔を歪めたことに気付いたようで、 「大丈夫?」 と訊いてきた。 心配そうな顔に笑顔で答える。 こんな優しくしてくれるのも珍しい・・・剛さんみたい・・・。 脳裏を剛さんの顔がよぎる。 太陽みたいな暖かい笑顔。 「・・・やっぱり・・・ヤダ・・・」 知らずに口をついて出ていた。 今、自分がしていることが、剛さんを裏切る行為だと思った。 体の熱が一気に引いていく。 背筋がぞくりと寒気を覚えた。 剛さん以外の人と、犯ろうとしてる。 あの人は何も知らない。 ボクのこと、何も知らない。 それでも好きだと言ってくれた。 知らないからこそ、好きだと言ってくれた。 あの人には嫌われたくない・・・! 「どうしたの?」 急に拒んだボクを怪訝(けげん)そうに見る。 ボクは彼の胸を押し返して、 「ごめんなさい、やっぱりできない」 「ここまできてそれはないだろう」 「ごめんなさい・・・」 「もう無理」 離れようと身を捩(よじ)って抵抗していたボクを、彼は強い力で脚をベットに押し付けるようにする。 「ちょっと・・・苦しい」 抗議するボクには構わず、剥き出しの穴に先端を押し付けられる。 「待って!ごめんなさい・・・イヤぁ!!」 先端がボクの中へ入ろうと進んで来る。 ローションと指で解(ほぐ)された穴は、抵抗せずに受け入れようとしている。 ボクはなるべく力を入れて、入って来ないように抵抗する。 それでも、ゆっくりと内部へ入ってきてしまう。 「お願い!やめてぇ!!」 足をバタバタさせて抵抗するボクを、彼は苛々したように見て、 「やめないよ。今更何言ってんだよ」 「ごめんなさい。ごめんなさい。お願いだから・・・」 「嫌だ」 短く不機嫌そうに言うと、彼は一気に腰を叩き付けて来た。 ずぶずぶと一気に中へ入って来てしまう。

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