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せめて 抱きしめて〜転〜 30
口とお尻から引き抜かれて、ボクは荒い呼吸を繰り返しながら、床に倒れ込んだ。
「やらしいなぁ・・・中から精液出てきてる」
「う・・あ・・・」
ずっとしゃぶり続けていたので、舌が上手く回らない。
呻(うめ)き声しか出せないボクを、無理に起こして後ろから抱えるように、抱き上げられた。
「はあ・・・・はあ・・やだ・・・」
全身で呼吸を繰り返して、抗議の声を上げるボクを、みんなが笑って見ていた。
「嘘つけ。もっと犯して欲しくて堪らないって顔してるぞ」
「ちが・・・いや・・・やめて・・・」
どんなに言っても、無駄なことはわかっていた。
今度は座る体勢で後ろから入れられる。
下から入って来る感覚に、体が大きく震える。
この体勢やだ・・・深く入って来るから、好きだから、やだっ・・。
「すっげぇ・・・中がビクビクうねって、締め付けて来る」
愉しそうな声が耳元で聞こえた。
ずぶずぶと、太いものが入って来る。
後ろから足を抱え上げられて大きく開かされる。
そして、いきなり激しく上下に腰が動いて、体が跳ね上がり、また落ちる。
「あああっ・・・いやぁっ・・・ひゃあん、ああん・・・!」
何度も何度も、腰の動きで体を持ち上げられて、落とされる度に、根元まで、奥まで一気に入って来る。
声を止められない。
剛さん以外は嫌なのに、気持ちが良い。
「ダメっ・・・もうやっ・・はああっ・・ふうああん、あっ、ああっ!」
「いい声だけど、オレのもしゃぶってくれよ」
目の前に立った男が勃起している。
ボクは夢中でしゃぶった。
下から突き上げられて、飛びそうな意識で、夢中で舐めた。
早くイって欲しい・・・剛さんが来る前に、全部終わらせたい・・。
それしか考えていなかった。
体の奥に捩じ込まれる快楽と、口の中のをしゃぶることで、何も考えられなくなる。
「おいっ!何をしてるんだ?!」
遠いどこかでそんな声がした。
その瞬間、みんなの動きが止まった。
舐めていたものが、ボクのお尻を犯していたものが、いきなり引き抜かれる。
体を支えていた手が離されて、ボクは床に崩れるように倒れ込んだ。
「はあ・・・はあ・・・」
全身で呼吸しながら、ボクは動けなかった。
体の中に快楽が残っている。
イけなかったせいかもしれないけど、熱がなかなか引かない。
そんなボクにはお構いなしに、どこかで会話が続く。
「部長・・・いや、あいつが誘って来たんですよ」
「千都星が?そんなこと」
剛さんの困惑したような、怒った声。
「本当ですよ。オレ、あいつの学校のヤツに聞いたんですけど、誰とでも犯る淫乱だって。学校には犯りに来てるだけで、セフレも一杯いるし、教師と犯ってテスト問題もらったり」
「嘘だ・・・」
そう言いながら、剛さんの声に力がなくなっていく。
ボクへの不信感が表れる。
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