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煌めき side樹矢

 ずっと、笑わなかった。ううん。笑えなかったんだ。  何が面白いんだろう。何が楽しいんだろう。  作ってばかりの笑顔は、本心じゃないそれを隠すのに必死だった。無理してでも周りに調和しようとした僕は、どう見えてたんだろう。きっと、上辺だけでも笑ってたら結果、良かったんだろな。  幾年も過ごして、幼い頃の思い出になってしまうと周りに当時の友達は誰一人居なくなっていた。あの作り笑顔は、何事も無く思い出になり消えていくんだ。  もう思い出せない友達の顔を思い浮かべて、そんなものかとフッと笑ってしまう。  もう、年齢を重ねる毎に人との繋がりは少なく細くなるのに出会った。  この人……だ。  直感で好きだと心が訴えた。  俺の思い出の無い真っ暗なキャンバスに描けるのは貴方だけだと、訴えた。  染まれない黒なのに、染められる。 「太陽みたいな笑顔ですね」  その言葉に救われる。  「相手が貴方だから」と恥ずかしさで心の中だけで話しかける。  楽しいから笑うんじゃない。  面白いから笑うんじゃない。  愛しくても笑う。  同じ時を過ごすだけでも笑う。  染まる事すら出来なかった僕を描いて欲しい。  出来れば君と二人のページを増やしていきたい。  その為に僕は笑うよ。  今日も、明日も、これから先も君を照らす太陽になろう。

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