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第5話
手のことを指摘してから僅かに距離を置いて校舎案内を続ける修月院
言わない方が良かったかな?でもジロジロ見られてたし
「ここが僕たちがこれから生活する寮で..「英じゃないか」
話を遮り一人の男が修月院に話しかける。
「こちらは寮長の「原崎だ。お前か?今日編入してきた奴というのは」
原崎と名乗る男は元からのつり目を更に細めながら
「ふーん」と俺を見定めた。
「俺は四菱一。これからよろしく頼むよ」と手を差し出すと
すると原崎は鼻をフンと鳴らし
「四菱さんもわざわざ...」と
小声でボソボソ呟いたあと貼り付けた笑顔を向け
「ああ、こちらこそ」と握り返してきた。
心なしか痛い。先が思いやられる。
修月院はおろおろしながら「あっ!な、中も案内しますね!」と服をくいくいと引っ張る。
「修月院は優しいなぁ」そう言って原口は去って行った。
「は、原崎くん口はキツいけど優しい人なんだ」
うん。でも俺はあいつ嫌い。
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