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3人組の前まで4歩、無言でしゃがみ込むと分かりやすく嫌そうな顔をされる。
「は?なんだこいつ、寄ってくんなよ」
「アピールすごいから構ってあげに来ました」
「はあ?」
「違う?じゃあ、外見だけで失礼なイメージ付けて大きな声で言っちゃうなんて恥ずかしいから、止めたら良いと思うよ」
ぽかんと笑った口を開けたままの人たちはもう良いか。1人ものすごく睨んでくる人、殴りかかってきそう。騒ぎになるからそれは避けたい。
「君は何がしたいの?目立ちたいの?」
「うるせえ気持ち悪ぃんだよメガネ。オタクがでしゃばんな」
胸ぐらを掴まれるけれどあまり気にならない。
それより、メガネとオタク。それが俺の印象らしい。なるほど。
「そう見える?」
「……っ、なんだこいつ、マジで気持ち悪いな」
「そりゃどうも」
宇宙人でも見るような顔を向けられて、手が離れた。近くに居た何人かも怪訝な表情をしているけれど、失望じゃないから平気だ。
3人組が目も合わせず「あっちへ行け」と言うので、とりあえず戻ろうと立ち上がった。
すると体育館の外が急に騒がしくなる。もしかして、助けが来た?
「藤寮生のかわい子ちゃんたちー!迎えに来たよ!」
「間広先輩!」
明るい声と共に間広先輩が入って来て、俺と同じ藤寮の1年生から歓声が上がった。先輩の後ろには敵か味方か、何人か見える。たぶん桐嶋も居る。
確信してすぐ葉桜の所へ戻った。
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