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受け取りが空いたので、手分けして調理器具や具材を持つ。包丁にまな板、菜箸、トング、ざるとボール、フライパン。大体が大き目で2セット。具材は肉と、キャベツ、にんじん、玉ねぎ、ピーマン、もやし。そして食器と調味料。それぞれがカゴに入れられちょうど3つあるので、1人1カゴ。
「重……」
調理器具を選んだ西岡が腕の負荷に唸った。確かに他のより重そうだ。
「代わろうか?」
俺が持ってるのは具材のカゴだから西岡のよりマシだろう、と声をかけたらぎょっとされた。持てるのか?って顔かな?俺は非力そうに見えるらしい。
「腕力はある方だから」
目が泳いでる、すごい悩んでるな。一度手にしたから、って意地になるのは分からなくもないけれど。
「……いや、頑張る。サンキュな」
「そっか、頑張って」
「堰」
気合いで大きく鼻から息を吐いた西岡がゆっくりと歩き出す横をすり抜けて、前川が先に行こうと促す。一旦置いてからヘルプに来るってことだろうか。西岡に一声かけてから従った。
「そうそう、話の続きだけど」
「うん」
歩きながら中断してしまった話をさらっと再開する前川。
「あの2人、堰の後ろですごい火花散らしてたからさ、喧嘩してんのかと思って。お前にはどっちも穏やかじゃん」
「うーん、火花か……」
健助まだ警戒してるのかな?もしかして……なにか勘づいて……?
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