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蕗口はたびたび居なくなるものの、先生の言葉を守ってか基本的には俺の側に居てくれている。ふらっと居なくなってはいつの間にか背後に戻っていて、グループチャットに届いたクイズについて意見をくれたりする感じ。
桐嶋からは途中、グループではなく個人チャットにメッセージが来てなにかと思えば葉桜とのツーショット画像だったりした。一緒のグループ羨ましい、と言っていたみたい。葉桜の姿を見かけないなあと思っていたんだけれど、元気そうで良かった。
「危ないぞ、木の根がある」
「うん」
健助はと言えば、こんな感じで見えない方をカバーするように常に俺の左側で手の届く距離に居てくれている。おかげでつまずいたりすることもなく、安全に適度に貢献できたかな。
「最後の問題です」
多少悩んだりもしながら解答用紙をほとんど埋めて、それぞれの現在地で最後の問題に取り掛かる。
Q. 夏の図形の先で待つ
「?」
「???」
「夏の図形って何?地図記号的な?」
「天気図?」
少しの間を置いてチャット上にハテナが流れていく。夏、夏と言えばスイカ……海……プール……これでは図形と言うより絵文字だしなあ、と連想ゲームに突入しかかっている俺の後ろで、蕗口が「あれかな」と呟いた。チャットに蕗口のメッセージが届くと同時に、隣の健助も呟く。
「夏の大三角」
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