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 場が明るく和やかになるので、俺としては桐嶋が居てくれると嬉しい。 「楽しみだな」 「俺も。勉強は好きじゃないけど、一人でやるより絶対良いもんな。それにキャンプん時のメンバー楽しかったし!」  元々5月に入ったら桐嶋を誘ってテスト勉強するつもりでいた。今回どうしてキャンプのメンバーにも声をかけることになったのかと言えば、蕗口の提案だった。  キャンプが終わってからよく俺たちのクラスにも、寮にも遊びに来てくれるようになった蕗口。時期的に自然にテストの話が出たとき誘ってくれたのがきっかけだ。 「一緒にやろうよ。人数多い方が良いでしょ」  その場には健助も居たのですぐ参加が決まり、じゃあいっそキャンプのメンバー呼ぼうぜ、と。ただこれははっきり言われたわけではないんだけれど、人数が多い方が良い、の理由は楽しいの他にたぶんもうひとつある。  オリエンテーションから1ヶ月が過ぎた今、あの人が帰ってくるから。 「堰?」  名前を呼ばれて、ぱっ、と顔を上げる。前髪の向こう側から桐嶋が不思議そうにこちらを見ていた。 「ごめん、ぼーっとしてた」 「大丈夫か?勉強やめてゲーム大会にするか?」 「いやいや」  と言いつつ勉強終わったらそれもしたい。

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