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第17話
「……これって」
「そ。お前が俺を励ます為にくれたメール」
「だって。もう一年も前に送ったメールだよ?」
「保護してっから」
そう言って、真っ赤になった僕の顔を見ながらまた笑った。
雪はゆっくりと降り注ぎ、きっと蘇らせてくれる。
長く続く線路の先に、耳に聞こえるざわめきの中に、光り輝く残像を。心を射抜く、あの声を。
――「どうって事ないよ」と。
目を閉じて、天を仰ぐ。
雪が鼻に乗っかり、僕の体温で溶けて、そっと頬を伝っていった。
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