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第6話
「……こんなはずじゃなかったのにな。」
白い天井を見上げ、四肢をベッドに投げ出しながらポツリと呟けば、身を寄せて寝そべっていた市村が不安そうな眼差しを向けた。
「星川、やっぱり後悔してる?今なら俺、まだ大丈夫だよ…その止めたいって言われても…」
「ああ、違う違う。全く…すぐに悪い方向に考えようとするな。こんなに激しく抱いたのに、嫌だなんて言うわけないだろ?」
軽く弾いた額を押さえて、尚もまだ不安げな眼差しを向ける市村を抱き締めた。
「自分があんなに余裕がなくなると思わなかったんだ。優しくゆっくりしてやろうと思ってたのに、激しくしてごめん。」
「う、ううん……気持ち、良かったから……平気。」
幾度となく見てきた笑顔なのに、特別に見えるのは君に恋をしているからなのだろう。
「星川は?」
「そうだな……もう女は抱けないぐらいお前に夢中だよ。」
――END――
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