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第1話
あたり一面を覆い尽くす雪。
白銀の世界が俺は好きだ。
年甲斐もなく色を隠したまだ、何も跡のない雪の上を裸足で歩く…
フワフワと舞う雪を見上げ星の見えない雲で覆われた夜の空に安堵する。
雪の匂いに包まれ静寂の中自分の裸足の足が雪を踏みムギュムギュとなる音だけで心が躍る。
息を吐き出せば白が吹き出しなくてはならない空気と呼吸を感じ自分が生きてるという現実に絶望する。
足、限界!!!
慌てて家に戻りお風呂を目指す。
ちゃんと外に出る前に湯を張り準備は万端にしてあったのだ。
ポポポーンと服を脱ぎ、ささっと掛け湯をして湯船に浸かる。
はぁ〜〜〜
気持ちいい!でも明日痛い!!
温度差でジンジンする〜
身体が芯から温まる…
『ちゃんと温まりなよー。てか足、霜焼けになるぞ!!』
『分かってるよ!!!』
あれからもうすぐ1年か…
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