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第1話

「君、可愛いね。よかったら、今日どっか行かない?」 廊下を歩いていると、後ろからチャラそうな男に声をかけられた。ネクタイの色からして、先輩だろう。 めんどくさ、、、。 「いいカフェ見つけたんだよね~」 「ごめんね~。ぼく、男なんだよね~。」 男は、一瞬固まったが、すぐ顔を取り繕って、 「え~。ちょっと笑えない冗談はやめてよ~。」 こいつ、諦め悪いな、仕方ない、、。 「冗談じゃねぇよ。よかったら下についてるもん、見る?」 俺は、低音ボイスで、言い、スカートの片方をぴらっとめくった。周囲は、ドン引き。さすがに、先輩も周囲の反応に、顔を青ざめ、走ってどっかに行ってしまった。 「ばーか。ヤローに興味はねぇんだよ」 俺は、走り去る先輩の姿に、舌をだしてべーっと、した。 俺の名前は、日谷 愛。女装して学校に通っている。その可愛さは、そんじょそこらの美女より上を行くと思っている。 「あい~!また、男子にナンパされてたの?」 後ろを振り返ると、今日のデート相手のさきちゃんがいた。 「そうなの~。でも、さきちゃんとのデート、楽しみー。今日はどこ行く?」 さきちゃんは、さらっと俺の腕を組んだ。 おお、、パイでけぇ~。 「今日はさ~。デートじゃないの!!みんなと遊ぶのに、あいについてきて欲しいの!」 は? そういわれ、腕を引かれて校門に行くと、男子三人と、女子一人が待っていた。移動中の話によると、その男子の中に同じ一年のモテ男がいるらしく、女子が一人空いていたで、俺を誘ったらしい。 じゃあ、LIMEで、そういえよ。デートじゃねぇじゃん。 「だって、あい、いつも誰かとデートしてるんだもん。」 さきちゃんはむうっと口を膨らます。 ま、そうだな。他に女子なんてゴロゴロいるし。

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