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第15話

日差しが差し込み、目を覚ます。自分のベッドと違う感触に違和感を覚え起き上がると、目がズキズキと痛んだ。 コンタクト着けたまま寝てたのか。幸い、コンタクトはずれていたものの、目の裏に入っていなかったのですぐ取れた。 ぼやけた視界で周りを見渡す。 ここ、どこだ。 明らかに俺の部屋じゃない。 「うわ!」 腕をぐいっと引っ張られ、俺はぼふんとベッドに戻された。同時にコンタクトを落としてしまった。 隣を見ると、モテ男が寝ていた。 よれよれのパジャマで、鎖骨や肩が見えて、色気がすごい。寝ぼけているのか、目を半開きにして、ぼーっとしている。 これを見た女子は、きっと半殺しされるだろう。実際、男の俺が見ても色気にやられそうになる。 て、何が起こってんだ!? 寝ぼけていた俺は、ようやく目を覚まし、今どんだけヤバイ現状か理解した。ヤバすぎる状況に俺がテンパって動けなくなっていると、相手は目をパッチリ開けた。 「おはよう。」 挨拶の色気も凄いことであり、オーラで目がチカチカする。 すっげーかっこいい。いや、見惚れてんじゃねぇ! 逃げようと体を動かそうとすると相手が俺の腰に腕をまわして、がっちり捕まえられた。 「やっぱ、そっちの方が可愛い。」 くしゃっと髪を撫でられて、違和感を覚える。頭に手を置くとわかった。 カツラが取られている、と言うことに。 完全にバレた。 俺は、抱きつかれながら相手の胸ぐらを掴んだ。 「おい。テメェ、股間使えなくなるまで蹴られるか、この姿を言いふらさないか選べ」 低音ボイスで脅す。見られてしまったからには容赦しない。相手は、表情を変えず真顔のままだった。 まずは、一発蹴りいれて逃げるか。と、足を動かした瞬間、耳元で吐息がかかった。 「ひゃ!」 静かに低い声で、俺の耳元で囁く。 「こんな可愛い姿、一人占めしたいに決まってんじゃん。」 背中からゾワゾワと何かが這い上がってくる感触に、声が出そうで口を押さえた。 彼は、囁き終えると舌で俺の耳を舐め始めた。ねっとりとした舌の感触に、ゾワゾワが更に激しく感じて、俺のアソコが膨らみ始める。 や、やばい。 俺は、グイッと引きはなそうとするが彼はびくりとも動かない。それどころか、口を押さえていた俺の手を引き剥がしてきた。 その瞬間、耳にガリっと痛みがはいり 「んあっ!」 と変な声が出てしまった。恥ずかしさで顔が熱くなる。 「日谷。やーらし」 ニヤリと笑うその目はギラギラと肉食動物のように光っていた。 ま、まじかよ。俺、襲われんのか、まだ、まだ、、、。 「ど、童貞なのに。」 相手の眉間がぴくりと動く。つい、思っていたことが出てしまった。冷や汗がだらだらと流れる。 落ち着け、高校生なのに!?って顔されてるのは重々承知だ。仕方ない、俺は一線は絶対越えないと固く誓っているのだ。 「ど、童貞だから、お前が満足できること出来ねぇし!きめぇんだよ、ホモが!!諦めて放しやがれ!」 「いや」 彼は、ニヤリと口元を開け、俺を抱く腕に力を込めた。 「逆に、好都合。日谷の初めてたくさんちょーだい。」 どうやら俺の放った暴言が逆に彼にスイッチを入れてしまったらしい。彼の青い瞳がさらにギラリと光った。

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