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後編
「…これは、どういう状況だヨ」
部屋に入って来た真葉が、俺達を見て呆然とつぶやく。
「…さ…真葉?」
「…ンだ、テメー。今、いいとこなんだ。ジャマすんならテメーも犯すぞっ」
第三者の存在に不機嫌になった明紫波が、真葉に向かって威嚇の声をあげる。
そんな明紫波と組み敷かれてる俺、そして空になって転がっている瓶を見比べた真葉がニヤリと笑った。
「へえ~、これが明紫波の願望だったんだナ。若返って石黒を犯したいって?…いや、だけじゃねぇナ。獣症の症状も出てる。…以前作った薬も混ぜたナ?石黒?」
名探偵よろしくその場の分析をしてみせた真葉が俺の方に視線を寄越す。
「………」
俺が何も言えずにいると意地の悪い笑みを浮かべる真葉。
「俺をのけ者にしようとするから、そんなメに遭うんだぜ?自業自得だナ♪」
ゆっくりと俺達の方に近付いて来る真葉に、ブチギレた明紫波が吼える。
「っざけんな、テメー!俺のジャマすんなら、マジでテメーから食ってやんぜっ」
俺から身体を起こし真葉に向かって行こうとする明紫波。
だが、その前に真葉が明紫波の獣尾を掴んだ。
「う、おっ。テメーっ、何しやがる。放せっ」
怯んだ明紫波の一瞬の隙をつき、明紫波の下から抜け出す俺。
そして手近にあったコードで素早く明紫波の両手を縛り上げた。
「…ふう。形勢逆転ですね」
「俺のお陰だけどナ」
「テメーら、二人がかりでズリィぞっ。コイツを解きやがれっ」
「ズルイのが、大人です」
「ぷっ。まあ、そうかもナ」
「開き直ってンじゃねぇっ」
「…口の悪さは昔からなんですね。それに発情期中とは言え、この凶暴さ。少し躾なければなりませんね」
「この生意気そうなトコがいいけどナ♪あ、モチロン俺も手伝うぜ?」
「……でしょうね。じゃあ、明紫波を奥の部屋に運びましょう」
「…な、何するつもりだよっ」
反抗的な物言いだが、獣耳は伏せられ目の奥に怯えが見える明紫波に、ふっと笑みが零れる俺。
「何って『治療』ですよ。ココ、このままでは辛いでしょう?」
明紫波の下肢に手を伸ばしギュッと握ってみれば、ソコはまだ硬度を保ったままだった。
「……は…ぁ、…や、やめ…、ソコ…や…ぁ…」
「…そんな事言っても、貴方のナカ、俺の指に絡み付いて離そうとしませんよ?」
ソファに横たわる明紫波の背後から抱きしめるようにして、明紫波の蕾をグチュグチュと指で解す俺。
明紫波の正面では、真葉が明紫波の胸の尖りに吸い付き、明紫波自身を弄っていた。
「…オメーの前もスゲーぜ?…ダラダラと先走りが溢れて、俺の手がベタベタだヨ…」
「…そんな…こと、…ゆう…な ぁ…」
身体のあちこちを同時に責められ、今まで感じた事の無かった箇所でも感じてしまい、戸惑う明紫波。
だが身体は与えられる快楽に悦ぶように開花していく。
「…は ぁ…なん…で、俺…、こんな…あぁ、…感じ…て…?」
「それは、貴方に素質があるからですよ」
「……あ?…」
「…貴方自身にもですが、貴方のこの男を惹き付ける身体に俺も、…認めたくはないですが真葉も、虜なんです」
「…ああ、そうだナ」
「……な…に、言って…?」
俺はやわらかく解れた蕾から指をぐちゅりと引き抜く。その喪失からぶるっと震える明紫波の身体。
「……ぁ…」
「…そろそろ指だけでは足りなくなってきたでしょう?」
物欲しそうにヒクつく蕾に自分の熱を宛がう。
「…コレで、貴方のナカを気持ちよくしてあげますよ」
「…ひっ、…い、いやだっ。…テメ、やめっ…」
俺の滾った熱を見て、俺から逃げようと真葉にしがみつく明紫波。
そんな明紫波を抱き止め、唇を奪う真葉。
「…大丈夫。…すぐヨくなるヨ」
くちゅくちゅと舌を絡みとられ明紫波の身体から余計な力が抜けていく。
「……ん…、ふ、…ぅ、…」
チラリと視線をよこす真葉に少しムッとしながらも、明紫波の腰を掴みなおす俺。
「…挿れますよ」
男のモノを初めて迎え入れる蕾に、ゆっくりと自分の熱を埋め込んでいく。
「……く、…キツい…ですね」
「………うぅ、ふ、ぁ、ああああっ」
真葉の唇から逃れた明紫波の口から矯声があがった。
「…全部、入りましたよ」
すぐにでも動かしたい衝動を堪え、俺のモノが明紫波のナカに馴染むのを待っていると
獣耳と獣尾の毛を逆立て明紫波の身体がブルブルと震える。
「…い、いやだ…。ぬけ、ぬけよ。…ナカ…へん…くるし…い」
「ナカがへん、ですか?…それは気持ちいいの間違いでは?」
ほらっ、と言って繋がったまま明紫波の身体を軽く揺すってやる。
「うわああぁ、…テメッ、…うごくんじゃ、ねぇっ」
「くっ、…そういう貴方こそ、締めつけないで下さい」
「…そんなこと、…して…ねぇっ」
「してますよ」
「…どうでもいいから早くイッて、俺と代われヨ、石黒」
俺達のやり取りに呆れた声をだす真葉。
「…うるさいですよ、真葉。でもそうですね、軽口もきけるようですし、もう遠慮はしません」
「……え」
俺は一度、明紫波のナカからギリギリまで引き抜くと、一気に最奥まで穿ち抽送を開始した。
「ひっ、う、わ、わぁ、…や、やだ、やめっ、ぁ、あ、ああああああぁ」
「…………え?…まさか、 もうイッたのですか?」
まだまだこれからと腰を打ち付けている最中に、背を弓なりに反らせ熱棒の先端から白濁を吐き出した明紫波。
あまりの早さに呆気に取られ見守っていると、絶頂から戻って来たらしい明紫波が振り返り、俺をグーで叩いた。
「…いたっ」
「…テメーは。年下の俺に何してやがる」
「……え?」
「……もう薬が切れたのかヨ」
叩かれた頭を押さえ、明紫波の顔を見れば、そこには今の明紫波がいた。
「…こんなに呆気なく効果が切れてしまうのですね。…改良の必要がありますね」
「すんじゃねぇよ」
「なんだ。俺も若い明紫波とシたかったナ」
「…年寄りで悪かったな」
「ん?年寄りの明紫波も愛してるヨ♪」
「…うっせよ。テメーは黙ってろ」
「それより、明紫波。貴方、さっきまでの記憶があるのですか?」
「ああ、そうみたいだな。…だから身体が疼いてる理由も分かってるぜ?」
明紫波の目が欲で妖しく光り、獣尾が誘うようにゆらゆらと揺れる。
どうやらまっクロの効果は切れても、獣症になる薬の方は切れてないらしい。
「もちろん、続きはまだあんだろうな?…来いよ。二人まとめて相手してやんぜ?」
妖艶に笑う雌の獣に囚われた俺と真葉。
発情中の証、獣耳と獣尾が消えるまで搾り取られ続けたのだった…。
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