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第1話 霜月晦日

霜月晦日(つごもり) あなたといると、時の移り変わりを忘れてしまいます。 この世界は相変わらずです。 時が傷を癒やすと言いますが、あれは嘘です。 傷は癒やされない。 あなたの意識を奪った銃弾は、まだあなたの中にある。 護身用にと持たせた私の過ちです。 あなたの意識が戻った時に、失われた時間の慰めになればと続けてきましたが、そろそろやめようと思います。 春の終わりから綴ってきたこの日記は、今日が最後です。

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