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世界で二番目に愛してる(3)

「ただいまー」 「ん、」 家に帰り着き、玄関で靴を脱ぎながら叫べば、相変わらずの薄い反応。俺の恋人は、いつもこんな感じだ。たまには優しくお帰りくらい言ってみろってんだ。ちくしょう。 「なぁ、飯は?」 「は?」 「俺、今日遅くなるって言ってたじゃん。たまにはお前も家事やれよ」 「はぁ? そんなのお前がやれよ。俺は今マイちゃんのおっぱいとお尻で癒され中。忙しいからやらねぇよ」 「……最悪だな」 仕事はお互い様だけれど、こうして疲れて帰って来た俺の顔を見ることもなく、お前はエロ本を見たまま答えるのか。   俺は、彼の背中を思いっきり睨んだ。殴ってやろうかと、ソファーに置いてあるクッションを手に取る。けど、殴ったところで何も変わらないと諦めた。 はぁ……。元からこういう奴だったけれど、最近はさらに態度が冷たい気がする。 やらないだけで、コイツも家事は一通りできるし、別々に暮らしたって何の問題もない。それでも一緒に住んでいるのだから、俺への気持ちはあるのだろうけれど。 それでも、だ。 「このおっぱいに顔を埋めたい……! いいなぁ、おっぱい!」 この発言には腹が立つ。友人のくだらない話が可愛く思える程だ。コイツのこういうところだけは本当に許せない。その口を今すぐ縫ってやろうかと、食い縛った歯がギリリと鳴る。 だいたい、エロ本ってそんなに大切?そもそも、まだ必要? マイちゃん、マイちゃんってうるさい。 てか、コイツって。本当に俺のこと好きなのかな……?

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