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世界で二番目に愛してる(7)

やっぱり今日は、二人ともおかしい。こんなふうに笑い合うことも最近はなかったのに、会話の内容が、頭のネジがどこか行ったか? って突っ込みを入れられそう。 ……そうなったのは、俺が泣いたりしたのが最初の原因なのだろうけれど。いや、あのバカな友人のせいか。 「なぁ、好き?」 「え? あ、……っと、」 「早く答えろ」 「す、好き、決まってんだろっ」 あまりにも顔を近付けて急かすように言うから、たまらなく恥ずかしくなり、反対に素直な恥ずかしい反応をしてしまった。好きに決まってんだろ? ……くそ。どうしたよ俺、マジで今日はおかしいぞ。 ぐるぐると動く頭を押さえ、自分の言動を思い出してはさらに恥ずかしさが込み上げる。 だから誤魔化すように付け足したんだ。 「世界で二番目に」 「はぁ? てめぇ、一番は誰だよ! 殺すぞ」 「え?」 さっきまで優しく俺に触れていたくせに、いきなりキレられ頭を掴まれる。……ちょっと待って冗談抜きで痛いのだけれど。 指先にぐっと力を入れるから、食い込んできて頭がガンガンする。 「お前、と、同じ、よ、に、返した、だけ、だろっ、」 痛いからやめてくれと彼の手に爪を立ててみると、今度はもう片方の手で俺の頬に指を食い込ませた。 「お前の一番は何があっても俺だ。二番とか言うな」 「なっ、」 ……きゅん。 怒っているけれど、でも真剣な目で見つめられ、壊れてしまったのか俺の心臓が鳴った。 壊れてしまったのかって……? いいや、確実に壊れた。これは頭のネジどころじゃあない。だって今、ハンパなく嬉しい。 「絶対、俺が一番だ」 そう言ってやっと痛みから解放して抱きしめてくれた彼に、「それなら俺だって一番がいい」と言い返したら、強く口を塞がれ誤魔化されてしまった。 END

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