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第9話
由良side
眠ってしまった愛しい人…。キスを落としベットを綺麗にして、お風呂に連れていく。綺麗に洗ってあげる。まだ身体が敏感みたいで寝ているのに、喘ぐから可愛かった…。
風邪を引かないように髪を乾かす。ストレートで綺麗な黒髪…。僕の髪とは違うさらさらな髪…。綺麗だな…。乾かし終えるとベッドに寝かせ、抱きしめて眠る…。今まで不眠症が嘘みたいに眠たくなって眠りにつけた…。
「……んっ…」
「お、はよ、ごさいます……」
「…んん、おはよ………。声、酷いね…。ごめんね…。啼かせ過ぎちゃった…」
「んん、大丈夫…です……」
「次はもっと大切にするね」
ぽっと赤くなった…。恥ずかしいのか、キョロキョロしてて、ワタワタって感じ…。一つしか年違わないのに、なんでこんな幼く見えるのかな…。行動かな…。
頭を撫であげると気持ちよさそうに目を細めている。ズクッと疼いたから手を引くと、寂しそうで、彼が満足するまで甘やかしてあげる。
「……好きだよ。信じられないかもしれないけど、僕、君に一目惚れしたんだ…。いつか…、答え聞かせて………。ゆっくりでいいから…」
「僕、好きって、よく分からない…です………。でも、三日月さんと、ずっと、一緒………居たい、です…」
「焦らなくていいよ………」
「………僕が、好き、…分かるまで…、そばに居てくれますか?……見捨てないで、ください…」
「うん。待つよ。何年でも、何十年でも……。永遠のペースでいいから…。ゆっくり僕のところに落ちておいで………」
まだ時間はあるから、ゆっくり彼の感情と一緒に、好きって気持ちも育てていきたい…。僕だってまだ子供で好きをちゃんと理解してないのだろ…。二人で育てて行こう……。僕の勘でしかないけどきっと、永遠も僕に惚れてる…。
お互いに一目惚れしたんだと思う…。確信はないけど、一緒に答えを見つければそれでいいとそう思うのだ…。
ゆっくり、僕たちのペースで………。
Fin
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