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僕の人生は最低最悪~1~
「…して…僕もう帰るんだって!…なしてってば」
仕事終わり自宅に帰ろうとしていた俺は路地裏からなにやら揉めているのが聞こえた。
「はぁ…俺はもう勤務時間外なんだぞ…」
めんどくさいし、既に勤務時間外だしそもそもここは管轄外だが一応職務上こういったことを見逃すとあとがめんどくさいことはわかっていたのでその声のした方へ向かうと…
そこにはまだ高校生くらいの夏だってのに黒の長袖のパーカーを着た細身の少年と30代くらいのサラリーマン風の男が言い合っていた。
「なぁーまだいいだろー」
「嫌だよ俺朝一で仕事入ってるもん隆也さんには付き合えないって」
どうやら少年を無理矢理…という訳ではなさそうだが、一応夜も遅いし注意くらいはしておくかと近づくと少年がこちらに気づいた。
「っ!」
驚いた。
俺の好みドンピシャの顔しやがって…
おれは物心着いた時から好きになるのは決まって皆男だった。
それも顔が整っていて気が強そうでそれでいて儚げ
まさにこの少年は俺の好みのタイプそのものだった。
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