8 / 8
第8話
再評価の日が来た。今までの練習を無駄にしないように、全力を出す。
みんなそわそわしていて落ち着かない。
隣で朝食を食べていた圭とぼそぼそと話をする。
「今日だな」
「上がりたいな」
「おう、、なんか食べる気しなくなってきた」
食堂にスタッフが入ってきて声をかけた。
「そろそろ準備してください~~、カメラも同行するので」
「あーい」圭が席を立つのに合わせて俺も席を立つ。
_____
再評価は個人が映像を撮りそれをトレーナーたちが評価する形で行われた。
結果はBのままだった。圭はCに下がってしまった。
「じゃあな」
ほかの練習室に移動していく圭の背中を見送って、自分の結果をもう一度見る。
「、、今度の約束は果たせなかったな」
_____
宿舎に戻ると、一時的とはいえ緊張がほどけ、みんなリラックスした表情だった。
何人かと談笑していると後ろから肩にずしっと負荷がかかる。
見上げると隼人の顔があった。
「、、お、隼人」
「栞太さん、待ってたのに何で上がってこれなかったんですか」
「ああ、、ごめんな」
「しょうがないよな、栞太途中で声裏返ってたし、」
周りの練習生が笑う。
「はは、、」
乾いた笑いしか返せなかった。
ともだちにシェアしよう!