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「……んっ、はあ――」
二人同時に気をやって、俺はいつの間にか課長の腰をきつく抱いていた。
しばらく二人は繋がったまま。ゆっくりと課長が立ち上がったその時、あろうことか、にゅぽん、と淫らな音を立てた課長のそこ。
(やっぱり、この大きなモノが好きなんやろなあ――)
俺の微妙な気持ちにも気付かず、課長は俺が射精 したものと自分の腸液で汚れた俺のに舌を這わす。その後も課長の舌は止まらない。再び漏れ始めた先走りが、まるで一つ目小僧のように見えた。
「……長谷部君、好き。大好き」
何かの呪文のように呟き、それでも止まらない課長の舌。
可愛い悪魔。
課長はきっと、これからもあのビョーキは治らないだろう。こんなにも淫らで可愛い悪魔なんて、他には知らない。
(きっと、また許してしまうんやろなあ――)
無邪気な顔でアイスキャンディーにしゃぶりついているような課長を眺めながら、俺は再び深い溜息を吐いた。
2005.9.17.完結
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