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4-4 カオルの部屋 ~カオル~
ケンイチの愛撫に、オレは身も心もとろけていく。
オレの体は、ケンイチの愛撫という快楽を覚えてしまった。
きっと、もう忘れることはできないだろう。
快楽に浸りぼやっとする頭で、そんなことを考えていると、ケンイチの声が耳に入った。
「さて、カオル。お尻を触らせてくれ」
オレは、ケンイチのいう通り、仰向けに寝ころび、両脚を広げた。
ケンイチは、満足そうに、両脚の腿の付け根をグイっと抑え込んだ。
ああ、これじゃ、チンコとアナルが丸見え……。
恥ずかしい……。
ケンイチは、お尻の柔らかいところに顔を近づけ、鼻を押し付けてキスをした。
「あっ、ケンイチ、くすぐったいって……」
「カオル、お前のお尻って綺麗だな」
ケンイチは、オレのケツに繰り返し、キスする。
ちゅっぱ、ちゅっぱ、音を立て、その度に敏感に感じてしまう。
そして、さりげなく、指の先をつーっと這わした。
オレは、ビクンっと体を震わせた。
ケンイチは、しばらくの間、オレのケツを揉みほぐし、その思いのたけを存分に堪能していたが、突然、手が止まった。
「ん? どうしたんだ?」
ケンイチがオレのアナルをじっと見ているのが分かる。
ああ、だめだ。恥ずかしい……。
「そっ、そんなにじろじろ見るなよ」
「いや、お前のアナルさ……」
「いい、言わなくていい! 何もいうな!」
「すげぇ、綺麗……」
「なっ……お前」
「舐めていいか?」
「バカ! だめに決まっているだろ……あっ」
舌のざらざらした感触と、唾液のぬめりがアナルを刺激する。
結局、舐めるなら、聞くてくるなよ、バカケンイチめ!
ああ、ケンイチが、オレのケツの穴を舐めるなんて。
止めてほしいけど、止めてほしくない。
ああ、興奮してくる。
はぁあ、気持ちいい……。
「れろれろ、なぁ、カオル」
「あっ、あっ。なっ、なんだよ……」
「カオル、お前、男としたこと、あるのか?」
「んなもん、あるわけねぇだろ!」
「でも、ほら、ここ。ヒクヒクしているぞ」
「アホか。気持ちいいからだよ……変なことを言わせるなよ」
「そっか」
「バカ!」
ケンイチは、ペニスをオレのアナルに当てがう。
アナルに固いものが、ちょんちょんと当たった。
ああ、さっき、触ったあの固いペニス……。
「カオル、お前のアナルに俺のチンコ入れていいか?」
「はぁ、はぁ、ケンイチ……」
「ん?」
「どうせ、嫌だって言っても入れるんだろ? オレの中へ」
「いや、そんなことしねぇよ」
ケンイチは意地悪そうな顔をした。
「で、入れて欲しいか? 欲しくないか? どっちだ? カオル」
「てっ、てめえ!」
ケンイチは、自分のペニスをオレのアナルの入り口あたりで、ペタペタと叩いて弄 ぶ。
ああ、ケンイチのでかチンコ。
ほ、ほしい。
入れてほしい。
そんなの決まっているだろ。
ずっと、これを夢見ていたんだ。
たのむ……お願い……だから。
「いいのか? 入れないで。しまっちゃうぞ」
「……入れていいぜ……」
「ん? 聞こえなかったぞ? なんて言った?」
「だから、お前が入れたいなら、入れていいぜ……」
「ははは。カオル。入れてください。だろ?」
「くそっ。分かったよ! 入れてください! オレのアナルにお前のでかチンコを入れてください!」
オレがムキになって言うと、ケンイチは、優しい声で言った。
「そうそう。素直になれよ。カオル」
「えっ?」
ケンイチは、オレの顔に顔を寄せると、唇に優しくキスをした。
そして、髪の毛をすくように撫でた。
「なぁ。カオル。素直になれよ。もう、無理しなくていいから」
へ? それって、オレの事を思って無理やりに言わせたのか?
「もう、女装だってしなくていいよ。お前自身が、俺のストライクなんだから」
おっ、オレ自身が……。
うっ……。
涙が溢れる。
こいつ、これからするって時になんて事いうんだよ……。
「いれるぜ」
オレは涙を堪えて、コクリと頷いた。
ずずっと、ケンイチのでかいものが入ってくる。
そして、ああ、気持ちのいい所に当たる。
ケンイチは、オレの中にその熱くて硬いものを、時には優しく、時には乱暴に、押し込んでくる。
突き上げる度に、オレは快感で身を震わせる。
繰り返し、繰り返し、オレの体を求めてくれる……。
ああ、オレはお前好みってことでいいんだよな?
こんな、幸せなことってあるかよ……。
「はぁ、はぁ。カオル。お前の中、最高だ」
「あっ、あっ、気持ちいい、だめだ、ケンイチ……」
気持ちいいのと、嬉しいのと、なぜか悲しいのとで、オレはもう、訳が分からない。
「ケンイチ、ケンイチ、いくーっ!」
下半身が熱いものが溜まり、それが快楽という刺激になって体中を駆け巡った。
オレは絶頂に達した。
すぐに、ケンイチの声。
「カオル、いくっ……俺の可愛いカオル……あっ、あーっ!」
大きな突き上げ。
オレの奥まで突き刺さる。
すぐにお尻の中に熱いものがじわっと広がった。
良かった……。
ケンイチ、オレもお前を幸せに出来たんだ……よな?
そして、そう。
後で気が付いたのだが、オレは同時に射精もしていた。
ペニスの先からは、白くて濃い液が垂れていたのだ。
そっか、ケンイチ、お前がしごいくれたんだな。
本当に優しいな、お前。ありがとう……。
その後も、オレ達は幾度となく、互いの体をむさぼりあった。
その愛の営みの中で、いつしか眠りについた……。
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