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5 後日談 ~ケンイチ~

さて、その後のことは、俺、ケンイチから少し語ろうと思う。 あれから俺は、さっそくカオルの所に転がりこんだ。 大学も、ここからの方が近いし便がいい。 二人の生活は、俺の腹筋トレーニングは三日坊主だし、カオルの裸エプロンも毎日ってわけじゃないが、まぁ、順調な同棲生活を送っていると言える。 で、カオルだが、いまだに女装で生活をしている訳だが、 「どうして、お前女装するんだ? もういいだろ、無理するなよ」 と言うと、(かたく)なに首をふった。 ところで、カオルは、この春に専門学校を卒業になる。 そして、卒業と同時に実家に連れ戻されるはずだったが、こっちで仕事に()けれれば目を瞑ってくれるとのことで、しばらく就職活動に精をだしていた。 そして、 「ケンイチ、見つけたぜ。オレの就職先!」 って、俺に言って聞かせた就職先は、なんとニューハーフバー。 「お前、これって、ヤバいんじゃないのか?」 と言うと、 「いや、すごくいい感じの店。店長も優しいし、ああ、そうだ。お前も今度こいよ」 と嬉しそうに語った。 そして、 「それに、ケンイチ。お前いつも言っているだろ。なんで、オレが女装するのか? って。どうだ、オレの女装のお陰でお前を養ってやれるんだぜ。感謝しろよな!」 と、どや顔を決め込んだ。 俺は、プッと吹き出し、 「そうだな。確かに、お前の女装は俺達の将来のためになっている。よしよし」 と頭を撫でてやると、カオルは嬉しそうに微笑んだ。 そして、カオルはこうも付け加えた。 「それに、お前、オレが女装したほうが、あっちの方は激しいんだぜ? 知ってたか?」 と、上目遣いで恥ずかしいそうに言った。 で、俺の答えはこうだ。 「そんなの、当たり前だ。お前の女装は、オレの超どストライクなんだからよ!」 カオルは一瞬、顔をきょとんとさせたが、すぐに嬉しそうな顔をして「ありがとう!」と言って俺に抱き着いてきた。 以上で、後日談は終わりだ。 さあ、俺は、これから、カオルの勤務先、『ムーランルージュ』へ遊びにいかなきゃだからさ。ははは、楽しみ、楽しみ。 ではでは。

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