10 / 15

第9話

 シャワーを浴びてきたのか、常盤からは良い匂いが漂ってきた。  客たちにぶっかけられた精液もきれいに落とされていたし、服もあの女物の制服から通常のものに変わっている。  スカートも良かったが、常盤にはやはりこのバスガイドの服がよく似合う。  貝塚が常盤に視線を奪われていると、常盤が色っぽい唇を動かした。 「あの……」 「はっ、はいっ」 「入らせてもらってもいいですか?」  そう言われて初めて、常盤を扉の前に立たせっ放しだったことに気づく。  貝塚が慌てて頷くと、常盤が靴を脱いで和室へと上がり込んできた。  和室の中央にはドドーンと低床ベッドが置かれてあり、存在感がありまくりなそのベッドに、常盤が一切の躊躇もなく座った。  すらりとした手が、貝塚へと伸ばされて。 「貝塚さん。それでは、特別なおもてなしをどうぞ」  と、誘われる。 「い、いいんですかっ?」 「もちろんです。したいことを、どうぞオレにしてください」  やさしく手招かれて、貝塚の血圧が上がった。  鼻息も荒く圧し掛かると、常盤の体が抵抗もなくどさりとマットレスに横たわった。  ストイックに、きっちりと閉じられているシャツのボタン。  常盤が貝塚の顔を見つめながら、それを一つずつ外してゆく。  その動作だけで貝塚のムスコが俄然昂ぶりだした。  宴会場では常盤の恥態に夢中になるがあまり自身を扱く手を止めてしまい、結局彼にぶっかけることができなかったのだ。  それがいま、こんな機会に恵まれるとは!! 「どどどどどどこまでしていいんですかっ?」  どもりながら尋ねると、常盤が聖母のような微笑のまま、唇だけを動かした。  ぜ、ん、ぶ。  彼が音もなく告げてきた、その言葉に貝塚の理性が吹き飛ぶ。  『ぶ』の形の常盤の唇に、貝塚はむしゃぶりついた。  ちゅばちゅばと吸い、舌をねじ込むと、常盤の口が開き彼のやわらかな舌が絡みついてくる。  唾液を混ぜあう口づけの合間に、常盤の鼻声が漏れた。  上あごの裏を舌先でくすぐってやると、ビクン、と小さく体が跳ねる。  口の中まで敏感なのだな、と思いつつ、貝塚は慌ただしく常盤の服を(はだ)けさせていった。    全部脱がせるなんて勿体ない真似はしない。  バスガイドの制服の、シャツの前をすべて開き、ズボンは太ももまでずり下したところで止めた。  下着はなかった。ノーパンだ。  もじ……と内腿をこすり合わせるように足を閉じた彼の股間では、性器が控えめに勃ち上がっていた。  常盤の陰毛は薄い。そこに指を絡めてざりざりと弄ると、陰茎がふるりと震えた。 「きれいに洗ってますから……すぐに挿れれますよ」  常盤がはにかみながら囁いて、思わせぶりに腰をくねらせた。 「先にバスガイドさんのおっぱいしゃぶらせてくださいっ」  貝塚はそう言うなり常盤の乳首を舐めた。  レロレロと転がし、ぢゅっと吸い上げる。 「んあっ、あっ、ああっ、そ、そこは、バスの中で……っ」  「バスでは、左しかしゃぶれませんでしたからっ」  雄乳搾り体験では常盤の左の乳首しか吸わせてもらうことができなかった。  だから貝塚は今度は右の突起に唇をつけ、じゅるじゅると吸い上げた。  左には指を戯れさせる。  こよりを作るように親指と人差し指でこりこりしてやると、常盤の腰が浮き上がった。 「ひっ、あっ、あんっ、だ、だめっ、いまは縛ってないからっ、あっ、ああっ」  常盤の喘ぎが耳に注ぎ込まれる。  そういえば車内で常盤は、性器に黒いハーネスを巻かれ、達することができないようにされていた。  そうしないと、乳首を弄られただけでイってしまうのだと、恥ずかしそうに言っていたが……本当に乳首だけで達することができるのだろうか。  俄然好奇心をそそられて、貝塚はより熱心に胸を責める。  ぷっくりと膨れた赤い粒。  それを舌の腹で押しつぶし、こそげるように舐め上げる。  軽く歯を当てると嬌声が高くなった。  もしかして少し痛いぐらいの方が好きなのか。  そう考えた貝塚は左の乳首に爪を引っ掛け、引っ張った。  そして、乳首を伸ばしたまま上下に動かしてやる。 「ああっ、あっ、あああっ」  ビクビクっ、と常盤が跳ねた。  もうひと息か。  貝塚は右の乳首も同じように引っ張り、痛みを与えながらその赤い先端を舌先でくすぐるように舐めた。   「ああっ、イくっ、イくぅっ、ひっ、あ、ああああっ」    あられもない声を上げて、常盤が逐情した。  びゅるっ、と少量の白濁が性器から飛んだ。  彼のそこは勃起したままだったから、完全なる絶頂というわけではなさそうだったが、乳首を弄られただけで本当に軽く達したのだった。  ごくり、と貝塚は生唾を飲み込む。  常盤の放った精液が、彼の腹を汚している。  はぁはぁと呼気を荒げて横たわるバスガイドの姿が淫靡すぎて……貝塚は常盤の白濁を指でぬるりと掬い取った。 「ひっ、……あ、そ、そこは……」  常盤自身の精液を纏わせた指を、貝塚が後孔にねじこむと、常盤が上擦った声を漏らした。    常盤の中は、ローションでとろとろに濡れていた。    にちゅっ、とそこをかき混ぜると、肉襞が貝塚の指に絡みついてくる。宴会場で少し挿れさせてもらったときは時間にも貝塚のこころにも余裕がなかったが、いまはじっくりとその締め付けを堪能できる。  貝塚は常盤の蜜壺を音を立てて責め立てた。 「あっ、い、イったばっかりだからっ、あぅっ、ゆ、ゆっくりっ、ゆっくりしてくださいっ」  悲鳴を上げて悶える常盤に構わず、指の腹で前立腺を押した。  陸に上がった魚のように、バスガイドの体が跳ねる。  本当は手マンだけで常盤を追い詰めたかったが、貝塚の欲望の方が先に音を上げた。  この熱くてキツキツでとろとろのケツマンコに、早くジュニアを捻じ込みたい。    貝塚の頭はそれ一色に染まり、慌ただしい仕草で指をぐぽっと抜き去ると、常盤の足を抱え上げ、細腰を掴んだ。  常盤の濡れた目が、貝塚を誘うように細められる。    貝塚は牡の先端を蕩けた孔に当て……一気にごりゅっと挿入した。 「あああっ」    反り返った常盤の喉から嬌声が零れ、彼の陰茎からはまた白濁がどぴゅっと漏れた……。    

ともだちにシェアしよう!