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第1話

 薄暗い寝室に、ベッドが軋む音と濡れた嬌声が響いている。その音に耳まで犯されているような気がして、葵は固く目を閉じて羞恥をこらえた。 「ふ、ぁ、ああっ、ふ……ぅ……!」 「前と後ろを同時にいじめられるの、好きですよね。葵さん」 「あっ、あ、やッ……!!」  否定することはできなかった。力強い智紀の手で、前も後ろも、敏感な場所両方を蹂躙されるのはひどく気持ちいい。気を抜けば、もっともっととねだってしまうかもしれない。そんな浅ましい自分に、葵は眉根を寄せた。

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