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『もっと・・聞いてみたい・・』  何だか相手を擽っているような、そんなフワフワとした反応を楽しむかのように小山田が舌をちろりと伸ばし、ぴちゃぴちゃと水音を立てながら、ちろちろとなぞるように里山自身の先端を弄っている。 小山田の舌が這う度に里山の眉間に皺が寄り、微かに腰がふるりと震えた。 「・・う・・・」 「んふふ・・・きもひぃぃ?」 「うあっ・・舐めながら喋っ・・」 「んうぅ・・」 頬を赤く染めながら、ねっとりと舐める舌の愛撫が心地良いい。 そんな事を考える余裕も与えられないまま、里山は眼前で荒い息を吐きながら「あーん」と甘く高い声を零しつつ赤い舌を伸ばす小山田の仕草をジッと眺めている。 「ふむっ・・んー・・んっ・・んっ・・」 自身の蜜をたっぷりと含ませながら、ぱくりと里山の雄を頬張る小山田の姿に、ごくりと彼の喉が何度も唸り、そんな二人の姿をじっと眺めながら、加賀見は空いた手を小山田の雄へと伸ばしている。 柔らかさのある雄に触れれば、びくびくと小山田の腰が上下に揺れた。 「ううっん・・んっ・・」 じゅぶじゅぶと荒い水音を立てながら、ぎこちない動作で小山田が顔を前後に動かす度に柔らかな舌が幾度も里山自身の裏筋をなぞっていく。 「・・・はぁ・・んっ・・」 ねっとりと舐められる舌の動きと柔らかな口内が心地よくて、里山の腰は先ほどから自然と前後に動いている。 「何だか妬けるな」 「・・んっう!・・うぅん・・」 顎を上下に動かしながら「んっんっ」と声を甘く漏らす小山田の表情をこちらからは窺う事は出来ない。 けれど里山の表情で全てを悟りながら、加賀見が蕾に挿したままの指を二本に増やせば、じゅぶっと微かに生まれる水音と共に柔らかく解れた蕾が指に吸い付いていく。 その様に加賀見の口角が僅かに上がった。 「んっ・・」 ぐちぐちと強めに指を動かせば、ごつごつと触れる箇所に気付く。指の角度を変えながらその場所をトンと突けば「あぅっ!」と甘い声が零れ、腰が僅かに跳ねた。 「相変わらず、ここが好きだな。お前は」 「・・あっ!・・やぅ・・」 「ほら、口が疎かになってるぞ・・」 「んぐっ・・んうぅ・・」 「・・・・・・」 ふと、加賀見の視線がまだ僅かに残っている銚子に届く。 「・・・・・」 彼は握っていた小山田の雄から手を離すと、銚子の注ぎ口に掌を添えてコトンと傾けた。 傾ければそこに温い酒が注がれ、それを溢さぬようにと手早く小山田の雄に近付けると、そのまま、ぬるんと温い酒ごと彼の雄を掌の酒に浸すように握ったのである。 「・・ぁ・・っん・・」 じんわりとした酒の熱が雄を包み込み、その温さで硬くなっていた腰も腿もゆっくりとほぐされていく。 加賀見が小山田の雄を軽く握ったまま、腕を軽く前後に揺らせば、柔らかかったはずの彼自身が少しずつ張りを持ち始める。 里山が視線を下方に向けると、ネチャッネチャッと水音が響く度に目を閉じたまま眉間に皺を寄せる小山田の姿が視界に入った。 「・・・いやらしいな・・透里は」 「ああ。確かに・・そっ・・だ・・」 気を持たせないとすぐに持っていかれてしまいそうな口の動きに、何度も里山が顔を上下に揺らしながら唇を噛みしめている。 「んうぅ・・」 「透里・・」 「んっ・・」 「可愛いな・・私の透里は・・」 「私のじゃない。私達のだ・・」 里山が話すその声にびくりと肩を震わせつつも執拗に舐める行為を止めないでいる小山田が、里山自身の先端を再度ぱくりと口に含むと、最初は柔かったはずの雄も次第に硬さを増していく。 瞳を閉じたまま顔を上に向ける里山の眉間には皺が寄り、自然と腰は前後に揺れていった。 「ぐっ・・もっ・・」 「なんだ?もういくのか?」 「・・・ぐっ・・はっ・・」 小山田の動きに合わせるように、加賀見が彼の蕾に吸い付いている。舌を蕾の中に滑り込ませながら、じゅるじゅると舐め上げると小山田の腰がぶるっと震え、背中が弓のように僅かにしなった。 「ふうっ・・・ぁん・・」 「きもふふぃか?」 「・・ぅん・・いぃ・・・あっ・・・」 「・・・・・っ・・」 「・・硬くなってきたな・・」 「・・・んっ・・」 ぐっちゃぐっちゃと音を立てながら、小山田の雄を動かす手を緩めない加賀見と、初めての熱に浮かされるように、じゅうっるるるっと里山の雄の尖端を強く何度も吸い上げる小山田の姿に里山の頭の芯も熱が浮かされた様にぼんやりとしたものに変わっていく。 「・・・あぁ・・私も酔ったみたいだ・・うっ・・」 「こっちは逆に解れて柔らかい」 「・・やぁぅ・・んっ・・」 加賀見の声が耳に届く度に小山田の腰がびくりと震え、じゅぶじゅぶと荒い水音を立てながら、里山の雄を夢中で頬張っている小山田の姿に里山の息も次第に荒くなっていった。 「・・・っ・・そのま・・ま・・吸ってくれ・・とっ・・り・・」 「・・ん・・・」 その声に従うように薄く瞳を開けたまま、ずるんと里山の雄から僅かに口を放した瞬間。 尖端のみに吸い付くように小山田の唇がちゅうっと吸い付き、そのまま吸い上げた。 やわらかな唇とは裏腹にきつく吸い上げられる刺激に、里山の頭が一瞬白くなる。 「・・んぐっ・・!・・う・・あ・・」 その強い刺激に目を瞑りながら里山が僅かに腰を震わせたのはそれからすぐの事で。 「っ・・ぁ・・・っ・・」 ゆるゆると腰を揺らす里山の眼前で、ごくりと小山田の喉が何度も上下に動き、ちゅぽんと一際高い音を立てながら顔を離した小山田の姿に、里山の心の臓が一際高い音を立てる。 「・・・・・」 自身の指を何度もちゅぷちゅぷと舐めるように、僅かに開いた唇の隙間から赤い舌をちらりと覗かせながら、恍惚とした表情で指を口に含む小山田の姿にごくりと喉を鳴らす一方で、その様子を黙って眺めながら、加賀見もまた疼く身体をそのままに指を動かしていた。 「・・・んぅ・・・」 「そろそろ、混ぜてもらおうか」 しゅるりと衣擦れの音が静かに響く。 低く、それでいてどこか艶の混ざる声に小山田の腰がふるりと震え、里山もまたごくりと喉を鳴らしたのだった。 行灯の灯りだけが長く伸びて、幾度も影を作り出していく。 まだまだ酔いの醒める様子は何処にも無く、高く甘い嬌声と掴む指だけがずっと続いたのである。 了

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