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「うっ!・・ぐっ・・」
酒を飲みこんでいた蕾は吸い付くように加賀見の中指を受け入れている。
その様にクスリと笑みを浮かべながら、加賀見の指がゆっくりと動き出した。
ずぷっずぷっと粘着質独自の音が蕾の内側から響いてくる。指を動かす度に小山田の下腹部に力が籠り、何かを耐えるような声が微かに聞こえた。
「・・・・・うぐっ・・」
「・・・うん。悪くない」
「・・・っ・・」
「今度はこの酒を抜かなくてはな・・」
その声に小山田の瞳が大きく見開かれていく。その声と与えられる指の動きにぶるぶると身体を震わせながら、彼が顔を左右に振った。
「そっ・・それだけは・・ご勘弁を・・っ・・」
「ん?」
「せっ・・せめて・・厠に・・」
「駄目だ」
「なっ・・何故です・・っ!」
「全て抜いては意味が無い」
「・・・ぐっ・・あっあぁっ!・・」
ゆっくりと指を抜き挿せば小山田の肌が僅かな強張りを見せる。その様に動じる様子を見せないまま、ちゅっちゅっと啄むような口付けを蕾の側に何度も落とすと、その度に小山田の腰がふるりと震えた。
「・・っ・・うぅっ・・ん・・ぁ?・・」
「ん?どうした?気分でも悪くなったのか?」
「・・・・・・・・・・・」
「大丈夫か?」
肩を何度も労わるように摩りながら、気遣う里山の声がゆっくりと降って来る。
「あ・・れ・・・?」
それは硬くなった身体がゆっくりとほぐされるように。
ぬるくなった湯に浸かり、身体にゆっくりと熱が浸み込むかのように。
注がれた酒が熱を帯び、腰から上へと熱で満たされるような不思議な感覚が彼を覆い、同時にふわふわと心地良い感覚が彼を包み込んでいく。
「・・・んっ・・」
「心地はどうだ?透里」
「・・・んっ・・・うぅん・・」
おそらく無意識なのかもしれない。
何度も腰を前後に揺らしながら、もぞもぞと動く彼の肌はしっとりと汗ばんで、どこか妖艶な香りを纏っているように見える。その動きに触発されたのか、ごくりと喉を鳴らした里山が自身の着物の帯をするりと解くと、それに気づいた小山田が俯いていた顔をゆっくりと上に向けた。
「ぁ・・れ・・?」
最初は気持ちが悪かったはずの体内が熱で満たされる度に、フワフワと心地の良い感覚が彼を包み込んでいく。
「・・・・・・・・・」
うっすらと頬を染め、ぷっくりと膨らんだ唇が微かに開いている。
淫猥な香りが濃く匂うその肌はしっとりと汗ばんでいて、虚ろになった目を左右に揺らしながら里山を見るその瞳はどこか熱っぽく、また艶を帯びていた。
「酔ってしまったか・・?」
「んっ・・」
襦袢姿になったまま、里山の指が小山田の顎へと伸びた。
「・・・・・ん・・・」
何度も優しく撫でると彼は瞳を閉じながら心地良さそうに微笑んでいる。
その表情を眺めながら、里山が伸びたままになっていた小山田の腕を解いてみると、程よく酔った小山田の瞳が、ふと里山の腰間へと注がれているのに気がついた。
「これが、気になるか?」
「ん・・・」
まださほど勃っていない自身の雄を襦袢の隙間からぶるんと晒せば、うっとりとした瞳でジッとそれを見つめる小山田の顔が見える。
「好きに貪って構わない・・それはお前のものだから」
「・・んぁ・・」
その声に手を引かれるかのように、四つん這いの姿勢のまま、小山田の顔が里山の雄へと近付いていく。
胡座の姿勢から膝立ちの姿勢へと変わった里山の雄は、さほど変化が見られない。
薄く瞳を開いたまま、べろーんと舌を出し飴を舐めるように先端を何度も舐め始めると、びくりと腰を震わせながら「んっ」と声を漏らした里山の声が小山田の耳へと届いた。
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