4 / 25

はじめては前からが良かったか?

ここからは少し、セクシャルな話だ。 《男同士だよな?!》 《オメガバースはそういうものよ!早く続きを!!》 ほんっとにお前たちは良くこんなことを聞くな? まぁ…語る私も私だが。 ◇◇◇ 「お前!降ろせよ!!離せよ!!!」 強く抗議をするが意に介さない。 途中、厨夫などを捕まえ、鯉を渡したり、 僕を見遣り、ねっとりとした視線を投げたものを威嚇し、色々と漏らせたり失神させ、潰していた。 皇宮に勤める鬼はかなり上位のものになる。 それを視線などだけで潰す。 ひょっとしたらこいつはほんとうに、件の放蕩皇子本人なのかもしれない。 物凄いスピードで駆けて、男の部屋に連れ込まれた時には 自分はもう、色々なところが大変になっていた。 (はやく着ているものを脱ぎ捨て楽になりたい! っ?!一体何を考えているんだ僕は!!) 「お前、凄い匂いがする。あんな人が多いところにいたら、誰かにヤラれるところだったぞ?」 僕をここまで連れてきた男が、呆れたような顔で話す。 (匂い?僕は臭いのか?? ヤラれる?なんの事だ?? それに匂いならお前の薔薇の薫りも大概、強烈だぞ!) 「まだ気づかないのか?お前と俺は【運命】だ。」 ほんとうに呆れかえった顔をした後に、真剣な顔になり言った。 (は?) 「どう見てもお前Ωみたいだな。俺はどうやらαの方になるのか?とりあえずお前も限界みたいだ。俺が可愛がって慰めてやる。」 腕を組み考え込む男。 その横顔は見たことがないくらい、美しく整っている。 こいつの言っていることが理解不能だ。 そもそもなんでいきなり自分を誘拐してここに連れてきた? 「何言ってんだよ、赤毛。」 「名前、教えただろ?朱点(シュテン)だ。お前の旦那様だ。」 (はぁ?!) 即座に帰ってくる返事も意味不明だ。 艶美な笑みを僕に向けて男は 「お前も処女だろう?はじめてが俺だと、デカ過ぎて辛いかもしれんが、まぁ優しくしてやる。」 そう言うと僕を押し倒した。 ◇◇◇ 何か言いたいことがあるなら言ってくれて構わないよ? 《…レイプではないか?》 いや、あれは合意と思ってたんだろうねぇ…あいつの性格と思考から察するに。 それに鬼族は大変な階級社会だから、上のものに逆らうことはなかなかしない。 とんでもない事をして、掟に反していない限りは罰せられないし、種の在り様から大変性に寛容だ。 だから、こういった召し上げられることなどは多いし、皆が望んで行くものなんだよ。 《今の世の私達では理解し難いな。》 強きものに隷属するのは幸せだからね。 鬼の上位のものは小さくて、弱く、儚いものが大好きなんだよ。 『弱く、儚く、美しい』鬼のΩの三大美徳とも言われていたな。 それでそういったΩを物凄く寵愛してデロデロに甘やかすんだ。 《そういうもので納得できるものかしら?愛がなければ嫌でしょう?》 私は…どうだったんだろうね?あの時は。 ◇◇◇ 男、朱点が僕の着物を強引に剥いで、自分の着物も乱暴に脱ぎ捨てた頃に、漸く僕は起こっている事態に気づいた。 どうやらこいつ、朱点が僕の【運命】で、僕がΩに分化したということらしい。 そして現在進行形で、こいつに手篭めにされかかっているらしい。 「やめ…ろ」 もう、喋ることさえ難しくなってきている。 「そんなふうになっているのはつらいだろう?安心しろ、可愛がってすぐに楽にしてやる。」 心配そうに喋る赤毛。 (こいつ!話が通じない!) 赤毛は僕のちんちんを銜え、舐め、扱きだす。 そして、自分自身のちんちんも僕のとあわせて扱き始めた。 「うぅ…あぁうぅ…」 みるみる大きくなるやつの。 熱や疼きなどで惚けた頭が、冷静になるくらいの凶器がそこにはあった。 そんなものを僕に挿れるのか?! だが、どこかで期待している自分もいる。 (早く!ソレで僕を暴け!! 駄目だ!さっきから本当にどうかしている。 はじめて会って、しかも僕を誘拐して連れ込んだやつだぞ! そんな事を考えるのは淫乱でよろしくない。) 「物欲しそうな目をするな、すぐに入れてやる。」 色を含んだ笑みを僕に遣り やつは僕をうつ伏せにしてすぐに…きた。 「!!!!!!!」 (痛みで声をあげることすらできない!!) 入り口のあたりから激痛がし、臀部から物凄い異物感と内蔵が圧迫され苦しい。 「結構濡れているのに、まだまだキツい。さすがは処女。」 少し、意外そうな口ぶりだが、やつも苦しいみたいだ。 自分は組伏せられた体勢も何もかもが苦しい。 「お、まえなぁ…なん…て事、すんだよ!」 必死になり後ろを振り返り抗議する。 「なんだ?はじめては前からの方が良かったか?お姫様。」 こいつは不思議そうな顔をして返してきた… (駄目だこいつは本当に話が通じない。) ◇◇◇ うん、ヤバいよな? ここまでで何個アウトな事があるんだろうな? まだまだ序の口だよ?

ともだちにシェアしよう!