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はじめては前からが良かったか?
ここからは少し、セクシャルな話だ。
《男同士だよな?!》
《オメガバースはそういうものよ!早く続きを!!》
ほんっとにお前たちは良くこんなことを聞くな?
まぁ…語る私も私だが。
◇◇◇
「お前!降ろせよ!!離せよ!!!」
強く抗議をするが意に介さない。
途中、厨夫などを捕まえ、鯉を渡したり、
僕を見遣り、ねっとりとした視線を投げたものを威嚇し、色々と漏らせたり失神させ、潰していた。
皇宮に勤める鬼はかなり上位のものになる。
それを視線などだけで潰す。
ひょっとしたらこいつはほんとうに、件の放蕩皇子本人なのかもしれない。
物凄いスピードで駆けて、男の部屋に連れ込まれた時には
自分はもう、色々なところが大変になっていた。
(はやく着ているものを脱ぎ捨て楽になりたい!
っ?!一体何を考えているんだ僕は!!)
「お前、凄い匂いがする。あんな人が多いところにいたら、誰かにヤラれるところだったぞ?」
僕をここまで連れてきた男が、呆れたような顔で話す。
(匂い?僕は臭いのか??
ヤラれる?なんの事だ??
それに匂いならお前の薔薇の薫りも大概、強烈だぞ!)
「まだ気づかないのか?お前と俺は【運命】だ。」
ほんとうに呆れかえった顔をした後に、真剣な顔になり言った。
(は?)
「どう見てもお前Ωみたいだな。俺はどうやらαの方になるのか?とりあえずお前も限界みたいだ。俺が可愛がって慰めてやる。」
腕を組み考え込む男。
その横顔は見たことがないくらい、美しく整っている。
こいつの言っていることが理解不能だ。
そもそもなんでいきなり自分を誘拐してここに連れてきた?
「何言ってんだよ、赤毛。」
「名前、教えただろ?朱点 だ。お前の旦那様だ。」
(はぁ?!)
即座に帰ってくる返事も意味不明だ。
艶美な笑みを僕に向けて男は
「お前も処女だろう?はじめてが俺だと、デカ過ぎて辛いかもしれんが、まぁ優しくしてやる。」
そう言うと僕を押し倒した。
◇◇◇
何か言いたいことがあるなら言ってくれて構わないよ?
《…レイプではないか?》
いや、あれは合意と思ってたんだろうねぇ…あいつの性格と思考から察するに。
それに鬼族は大変な階級社会だから、上のものに逆らうことはなかなかしない。
とんでもない事をして、掟に反していない限りは罰せられないし、種の在り様から大変性に寛容だ。
だから、こういった召し上げられることなどは多いし、皆が望んで行くものなんだよ。
《今の世の私達では理解し難いな。》
強きものに隷属するのは幸せだからね。
鬼の上位のものは小さくて、弱く、儚いものが大好きなんだよ。
『弱く、儚く、美しい』鬼のΩの三大美徳とも言われていたな。
それでそういったΩを物凄く寵愛してデロデロに甘やかすんだ。
《そういうもので納得できるものかしら?愛がなければ嫌でしょう?》
私は…どうだったんだろうね?あの時は。
◇◇◇
男、朱点が僕の着物を強引に剥いで、自分の着物も乱暴に脱ぎ捨てた頃に、漸く僕は起こっている事態に気づいた。
どうやらこいつ、朱点が僕の【運命】で、僕がΩに分化したということらしい。
そして現在進行形で、こいつに手篭めにされかかっているらしい。
「やめ…ろ」
もう、喋ることさえ難しくなってきている。
「そんなふうになっているのはつらいだろう?安心しろ、可愛がってすぐに楽にしてやる。」
心配そうに喋る赤毛。
(こいつ!話が通じない!)
赤毛は僕のちんちんを銜え、舐め、扱きだす。
そして、自分自身のちんちんも僕のとあわせて扱き始めた。
「うぅ…あぁうぅ…」
みるみる大きくなるやつのソレ。
熱や疼きなどで惚けた頭が、冷静になるくらいの凶器がそこにはあった。
そんなものを僕に挿れるのか?!
だが、どこかで期待している自分もいる。
(早く!ソレで僕を暴け!!
駄目だ!さっきから本当にどうかしている。
はじめて会って、しかも僕を誘拐して連れ込んだやつだぞ!
そんな事を考えるのは淫乱でよろしくない。)
「物欲しそうな目をするな、すぐに入れてやる。」
色を含んだ笑みを僕に遣り
やつは僕をうつ伏せにしてすぐに…入ってきた。
「!!!!!!!」
(痛みで声をあげることすらできない!!)
入り口のあたりから激痛がし、臀部から物凄い異物感と内蔵が圧迫され苦しい。
「結構濡れているのに、まだまだキツい。さすがは処女。」
少し、意外そうな口ぶりだが、やつも苦しいみたいだ。
自分は組伏せられた体勢も何もかもが苦しい。
「お、まえなぁ…なん…て事、すんだよ!」
必死になり後ろを振り返り抗議する。
「なんだ?はじめては前からの方が良かったか?お姫様。」
こいつは不思議そうな顔をして返してきた…
(駄目だこいつは本当に話が通じない。)
◇◇◇
うん、ヤバいよな?
ここまでで何個アウトな事があるんだろうな?
まだまだ序の口だよ?
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