････そういえば楽屋へ向かう途中にぶつかった人って今日の司会者さんだったんだなー 　本当にすごくキラキラした笑顔だったなー 　ただ、なんとなくだけど嘘っぽい笑顔なんだよね・・・ 僕は昔から人の感情にとても敏感だった 特に人の感情の変化はすぐに気づく ただ、自分に向けられた好意や感情には何故だかとても鈍い・・・ だからあんなことになってしまったんだろう・・・ 「あ、そうだ、電話しよう」　 今は気分が良かったため、早速電話帳を開く さっきはあのイライラの八つ当たりのために、今は気分が良かったから電話してやろうと思った 我ながら、つくづく気分屋で、都合が良い奴だなと思う 「お疲れ様でーす　お先に失礼しますね！　　あゆ、じゃーなー」 「うん、バイバーイ！また明日ー！」 後ろから先ほどの司会者さんの声とあゆと呼ばれた人の声が聞こえる 　あー、さっきの司会者さんもお仕事終わったんだ ちょうど、そのとき男の電話番号を見つけ、発信を押す プルルルル・・・・ ～♪～♪～♪　隣の司会者さんから着信音が聞こえる・・・・ 　え・・・、いや、まさか・・・・ね・・・・・・・ 司会者さんはその電話にでた 「もしもし？」 その声が僕のスマホを通して聞こえる・・・・・ 「え・・・・・・」 「え・・・？」 僕は司会者さんを見て、司会者さんは僕をみる・・・・ 「「え・・・！？」」