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きっかけー④
「終わったああああああああ!!!」
楽屋へ戻るとすぐに椅子へ向かい、全力で伸びをする
「おめでとう!さすが、冬真ちゃんね!!」
「ふん、当然!この俺が負けるわけないだろ?」
フフンと得意気に手を腰にあて言う
数秒後にピン留めをとる これが仕事モードが切れる合図
「にしても、今日は気合いはいっていたわね
いつもは楽屋に入ってからピン留めつけるじゃない?」
尚の言う通りいつもは楽屋に入ってから髪を整える
「た、ただの気まぐれだよ?特に深い意味はないよー」
尚から目をそらし、明後日の方向を向きながら言う
言えない・・・
昨日のことを紛らわすためだなんて口が裂けても言えない!!!
「なんか、怪しいわね・・・ まあ、いいわ・・・
ずっと思っていたのだけど、冬真ちゃんって本っ当に普段と仕事モードのときとキャラが変わるわよね 一人称も“僕”から“俺”になるし、言葉使いも全然ちがうわ 仕事モードのときは本っ当に生意気で口が悪いわよね・・・ 私、約1年もあなたのマネージャーやっているの未だになれないわー」
「はは、確かにそうだね 僕も自分で本当に僕か疑いたくなるときあるもん」
「やーもう!こっちの冬真ちゃんの方が好き♡可愛いわ!んもう!」
尚は抱きつき、頬擦りしながら言った
「や、やめてください・・・ いくら尚さんがちゃんと剃っているとはいえ、髭がジョリジョリします・・・・・」
「ちょっと!毎朝ツルツルになるまでしっかり剃ってるわよ!!!
だから、そんなにジョリジョリなんてしないはずよ!!
んもう!冬真ちゃんの天然をここで使わないで!!!
怒れないじゃない!」
と言いつつも、プンプンと右頬を膨らませながら怒る
その姿はとても可愛いらしい 尚さんはすごく綺麗で、可愛くて、同じ男だとは到底思えないし、本当に工事をしていないとも思えない
まあ、工事はしてないので下にモノはあるが、本当に有るのか疑うほどだ
「じゃあ、僕はそろそろ帰りますね お疲れ様です」
「はーい、ごめんね?本当なら送るんだけど、今日は上に報告する日だから・・・ 気をつけて帰ってね」
「大丈夫ですよ 尚さんこそ、気をつけてね」
そう言って楽屋を出た
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