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きっかけー③
楽屋へ着き、メイクさんに軽く整えられ、薄いメイクをされている
尚は関係者さん達の元へ挨拶をしにいった
なんだか芸能人みたいだなと思う
「お肌きれいですね!!
メイクも必要無いくらい美人さんだし・・・!
私すっごく羨ましいです!!」
メイクさんはニコニコして言う
自分では平凡だと思っているが、昔から可愛い、美人だと言う言葉を聞いてきた
しかし男にとって可愛いも美人もあまり嬉しくはない・・・
どちらかと言うと、かっこいい!イケメン!とか言われたい・・・
イケメンといえば、昨日の人すごくかっこいい顔をしていたな
ふと、そんなことを思った と、同時に昨日のことも思い出してしまう・・・
うわあああああああ!!!マジ最悪!!腹立つ!!!
どうみても俺は男だろうが!!!
なーにが、“てっきり女の子が誘っているのだと思ったよ”だ!!
マジあり得ねぇ!!!
そうだ!電話して警察に突き出そうか!!!
うん、そうだ!そうしよう!
※キスぐらいで警察は動きません ご注意ください by作者
「冬真ちゃん、百面相してないで着替えなさーい」
いつの間にか戻って来ていた尚は言った
百面相をしていたつもりはないが、そうなっていたのは恥ずかしい・・・
「もうメイク終わってたんだな」
「ほう、終わっていたことにも気付かないくらいの考えごとをしていたの?どんなことー?この尚さんに言ってみなさい!も、もしかして、冬真ちゃん恋でもしたの!?」
後半は目をキラキラさせながら尚は言う
「恋?するわけないだろ?」 ふっと馬鹿にしたように笑う
この俺が恋?馬鹿か?するわけないだろ?
・・いや、できないのか・・・・
「冬真ちゃん、そろそろ出番よ」
「わかった、今日も勝って帰ってくるわ!」
「もちろんよ!冬真ちゃんはそうで無くちゃ!いってらっしゃい」
尚は穏やかで可愛らしい笑顔をしながら言った文字
_____そうして俺は戦場 へ向かう________
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