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第五章・22

「なるほど。私は駿のフェロモンに狂わされる寸前だったのか」 「ごめんなさい」  何を謝る、と伊織は駿を抱きしめた。 「ようやく、一つになれるんだ」 「伊織さま」  伊織の舌が、熱い駿の肌を滑る。  そうしながら、指が後ろに回される。 「指を、入れるよ」 「は、はい」  ローションに包まれた伊織の指が、駿の体内へそっと侵入してきた。 「あ、あぁ、あ」 「痛くはないか?」 「ぅんッ、う。だい、じょうぶ、です……っ」  はぁあ、と駿は甘い息を吐いた。  蠢き始めた伊織の指が内壁に絡まり、耐えがたい快感を運んでくる。

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