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幸せ
「こんなに好きになったことないよ」
ようちゃんは静かに言い始める。
「独り占めしたいとかひとつになりたいとか思ったことなかったんだ」
なぜかようちゃんはだらんと布団に置いていた両手を持ち、肩へと乗せようとする。
「爪痕つけていいから肩掴んでよ」
わからない僕は戸惑うようにえっ……?と言う。
「どっかに飛んでいっちゃうから、ちゃんと掴んでてね」
甘く低い声で言い放ち、律動を再開した。
肉壁を貫いたかと思えば、すぐに抜き出し、また奥へ侵入する。
速さは増し、卑猥な音も大きく部屋に響くんだ。
「アッ、はっ……ぁンア、ぁッ」
意識が途切れそうになるから、言われた通りに肩を掴んでみた。
「痕つけて……俺だけのものだって証になるから」
もう身も心もようちゃんのものなのに、欲張りなんだね。
そんなところも好きだから、僕は快楽に身を委ねたんだ。
ジュッ、ジュプジュプジュプ……
「アアアアッ……ハッ、ハッ」
湧き上がる欲情を鬼頭から白い液として吐き出した僕は荒い息を整えようと躍起になる。
「今日もいっぱい出たね」
覆い被さっていたようちゃんはズリュッという独特な音を立てて、僕の中から大きいぺニスを取り出した。
「俺をこんな風にさせるのはΩのフェロモン? それとも、ゆーたんの色気?」
握っただけでみるみる濡れていくタオルで僕の身体を拭くようちゃん。
いつもと変わらない優しい笑顔を向けてくれるから、なんか悔しくなる。
「色気、なんか、ない……」
僕は抵抗するように言ってみる。
「Ωの、フェロモンでも、ない」
「じゃあ、なあに?」
最初に会った時のような上ずった声で言い、首を傾げるようちゃん。
「ようちゃんがカッコいいからにゃん♪」
僕は手を丸め、左を上にして構え、上目遣いでようちゃんを見る。
目を見開いて固まるようちゃんの姿に、恥ずかしくなって顔を伏せる。
「なにそれ、めっちゃかわいいじゃん!」
てことで、もう1回やる!とようちゃんはまた乳首を舐め始めた。
「ぁぁ……ンアッ……ぁぁ……」
僕もまた喘ぐしかなくなってしまったんだ。
僕はなんて幸せなんだろう。
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