39 / 62
38
「あの女の事も 」
乱暴に挿入が繰り返され、腸壁がソレに絡んで内臓全体を持っていきそうな程に揺れる。
苦痛を伴う筈のそれも、慣れの恐ろしさか侑紀の肌を粟立てた。
「ぁっ …ひぃ、んっ!!そこ、ぁっあ、あ、あ、あ、っ!!」
「本当に兄貴の事思ってるなら、とっくに警察に駆け込んでるよね?」
「は? アっ、ぃん!!やぁあああ!!」
「人質なんて、信じて、可愛いなぁ」
「ぁうっ …な、に?」
「俺の渡した金受け取って、笑ってたよ?」
ふ と凍った表情に何を見たのか、汰紀は満足そうに笑う。
「兄貴はあんなにも大切にしてるのにねぇ、実は二股だったりするのも、知らなかった?」
見開かれた瞳の奥を覗き込み、
「ねぇ?壊れる?」
そう問い掛ける。
震える視線が汰紀を捉え、ふぃっと外れて格子を撫でた。
「まだ?」
「 こわ、れ…たり、するもんか!!レナに会って、確かめるまでっ」
「そんなにあの女が気にかかるんだ?」
微かに過る不愉快そうな表情に、侑紀ははっと口を閉ざす。
急にしおらしくなった兄を鼻で笑うと、侑紀の体を俯せに押さえつけた。
「あ うっ!!」
ズンッ と背後から突き上げられ、侑紀の口から苦し気な呻きが漏れ、眉間に皺が寄る。
「騙されてたのに、信じるんだ?」
「ぃっ…くぅっ レ、レナっ…をあ、い し」
「黙れ!」
「あ ぐぅ…っ」
汰紀の手が口を覆い言葉を遮った。
鼻呼吸だけの息苦しさに空気を求めてもがくも、背後からの攻め立てにそれもうまくいかず、突かれるままに鼻から甘い声を漏らす。
「ふぅ、ふ んっ…ぅ…、う、ぅ…」
ともだちにシェアしよう!