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短編集①此処から 第1話 コオとイオリ

兵藤美緒は、息子の貴史の不在を…… 愛嬌のある犬 シュナウザー♀で癒やされようと購入しタカシと名付けた 飛鳥井玲香に見せると、シュナウザーの可愛さにノックアウト 「子が出来たら我におくれ」 と言い出す始末だった 美緒はタカシ♀をブリーダーに依頼して掛け合わせして子を成して帰ってきた 子は全部で3頭 その中の一匹は格別に血統の良さが出ていた 美緒はその犬をコンクールに出した 見事コンクールで優勝した犬を美緒は玲香に見せに飛鳥井にやって来た 「玲香、この子がコンクールに優勝した子じゃ」 「おぉ!美緒!この子が優勝したのかえ」 一頻り優勝した犬に触り、話に花を咲かせる が、お酒を飲みながら話すし出すと 長年応援してる俳優、海老様の話題になって 「御園座、見にいこうぞ玲香!」 「歌舞伎座もいこうぞ美緒!」 と硬く約束しあった その頃、優勝した犬シュナウザーは、飛鳥井家の犬 コーギーのコオを見ていた クンクン匂いを嗅いだ 『止めろよヒゲ!』 コオは悪態を付いた 『お前…子犬の様な匂いがする』 クンクン匂いを嗅ぐうち…… 『……お前……美味しそう……』 『キャン……食うな……オレは美味しくねぇかんな!』 『名前は?』 『……コオ…』 『コオ……君に欲情しました』 シュナウザーはコオの背後に重なり乗ると 腰を使った 「母ちゃん、コオの散歩に行くもんよー」 康太が榊原と応接室に入って来ると美緒が来ていた 2人はかなり酔っていた 「おぉ!康太、うちの子にならぬか?」 「……美緒……酔ってるだろ?」 「我は酔ってはおらぬ! 昔から康太はうちの子に欲しかったのじゃ」 康太は愛想笑いした 「………康太……」 榊原が康太を呼ぶ 「あんだよ?いお………」 振り返って康太は固まった シュナウザー♂がコーギー♂の上に乗って腰を揺すっていた…… 誰が見ててもお構いなし ん?誰かに似てねぇか? シュナウザーはお人好しの顔して……獣だった フンフンとコオを組み敷き腰を揺する姿は…… 立派なオスだった ………コオも……小さいけど立派なオスなんだけど…… コオは「……キャンッ……」と鳴いて 床に………薄い粘膜を零した 『もぉ……抜けよ……キャン…キャン…』 『コオ…僕と結婚して下さい』 『……飼い主が許すかよ……』 『…………なら僕は死にます…… 君と添い遂げれないのに…生きていたくありません』 『…ゃ……揺すらないでぇ……』 キャンキャン涙を溢すコオは可愛かった シュナウザーはコオをペロペロ舐めて腰を使った 「……母ちゃん…」 「なんじゃ康太?」 「………コオってメスだったっけ?」 康太が聞くと美緒が 「コオはオスじゃぞ!」と答えた 「美緒……」 「なんじゃ、康太?」 「シュナウザーはオスだよな?」 挿れるのはシュナウザーだもんな……と思うけど聞く 「あぁ、シュナウザーはオスじゃ」 「犬って……オス同士犯るのかよ?」 美緒は驚いて立ち上がった 犬の方を見ると……… シュナウザーがコオを組み敷き……腰を揺すっていた 美緒は……目眩がした 何で…… 「………チャンピオン犬がぁ……」 美緒は倒れそうになった 「……康太……離してたもれ!」 康太はコオとイオリを離そうとした でも……繋がって串刺しにされてて……離せなかった シュナウザーがイッた瞬間……狙う事にした 「伊織……良いか?」 「解ってます…… 僕も君を串刺しにしたいです」 榊原はヤバい事を口にしながら、その瞬間を狙っていた シュナウザーがイッてホッと息をついた瞬間! コオとシュナウザーを引き離した またコオの所に行こうとするシュナウザーを抱えて 美緒は兵藤の家に帰って行った 玲香は爆笑した 「伊織と康太ではないか!あの犬!」 康太は笑えなかった 榊原はあんな駄犬より康太を喜ばせれます!と心で訴えた 「あんな駄犬と僕は違います 康太、違いを見たくありませんか?」 あんまし見たくないかも…… 「見せてあげます!」 榊原は康太をズンズン引っ張って行った 玲香は爆笑しながら手をふった コオは精根尽き果て…… 『キュ~ン……お尻痛い…… あんな無体な事する犬……大嫌いだぁ……』 キュンキュン泣きながら……肛門を舐めた 舐めると変な気分になる…… あの犬!……許さないんだから! コオはふて寝した 美緒に連れて帰られたシュナウザーは 出逢った瞬間……押し倒したのはまずかったかな? 嫌われなかったかな? コオ…… 一目惚れです イオリの初恋だった シュナウザーは兵藤の家に還った翌日から餌を食べなくなった お腹が空いたら食べるだろうと放っておいたら…… 窶れて……毛艶も悪くなった 飛鳥井に渡す犬は他の犬だった あの日……優勝に浮かれて飛鳥井に行ったばかりに…… 後悔しても遅かった シュナウザーは恋患いしていた 美緒は仕方なくシュナウザーを飛鳥井に連れて来た 「玲香、貰っておくれでないか……」 「チャンピオン犬ではないか……」 「………この犬……餌を食べなくなった このままでは死ぬしかないからのぉ……」 美緒は疲れ果てていた シュナウザーはコオの所に行くと寄り添ってコオをペロペロ舐めた コオは絆されて……自分の餌を鼻でシュナウザーに渡した 『食べろよ』 『良いんですか?』 『おめぇ食わねぇと死んじまうぞ! 食え!命令だ!』 『なら食べます! 愛してますコオ……一目惚れです』 『……おめぇもオレも♂じゃねぇかよ?』 『愛は性別を超えるのです!』 そう言いシュナウザーはコオを舐めて餌を食べた 玲香はシュナウザーの名前を 「ならこの犬の名前はイオリにする」と決めた 榊原は嫌な顔をした 康太は爆笑した 飼い主が根負けして連れて来るまで餌を食べない 餌を食べなければ美緒は飛鳥井に連れて来るのを見越してた 侮れない犬だと、榊原は思った こうしてイオリは飛鳥井の家に居座った 『コオ!愛してます!』 『……オ……オレも愛してるかんな』 『嬉しいです!』 イオリはコオの肛門をペロペロ舐めた そしてコオを組み敷き串刺しにして腰を使っていた 「………康太……」 「あんだよ?伊織」 「僕も君に飛び掛かりたくなりました」 「………え?……」 「さぁ、恋人の時間です 僕達の時間です!行きますよ」 榊原はズンズン康太を引っ張って行った 美緒と玲香は愛し合う恋人達をよそに 飲んで語り明かした 飛鳥井の家は二匹の犬を飼う事になった 『コオ愛してます』 『……イオリ……お尻痛い……』 『では舐めてあげます』 『……舐めたら欲しくなる……』 『欲しいだけあげます!』

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