瑞原 冬夜side 優帰っちゃったな…。僕も帰ろ…。この人何となく好きになれないんだよな…。一言だけ挨拶してこう 「それじゃ、僕も帰りますね。お邪魔しました」 「待って、帰らないで…。えーっと、少しお話ししよ！少しでいいから」 「何でですか？」 「タイプなんだ。君みたいな子が」 「は？それだけですか？」 「それだけ。駄目？かな…。何もしないから」 面倒だな…。僕はタイプじゃ無いし、早く帰りたい。なのに、こう言う時に限って良い言い訳が見つからない。 「君のことはタイプだけど、抱きたいとは思えないし…。いいでしょ？」 「はぁ？」 「あれ？怒っちゃった？？なんで？」 「僕がタイプなのに抱きたく無いって何？腹立つんだけど」 絶対、抱き潰してやる。別に抱きたく無いと言ってるだけだから気にする必要はなかったのだが…。何故か挑発されてるみたいに感じて腹が立ち襲ってみた。 もちろんこの時は、僕がこの人を抱くつもりだったのだが…… 「ひぁっ！…あっ…やめっ！！…も、許して……。いやっ！……あっ、あっ」 「自分から誘っといてそれは無いんじゃ無い？もしかして初めて？」 「初めてじゃない！……あっ…それに、僕は…、攻めだ！……あっ…、お前、なんかに………んっ…、抱かれる、なんて…！……嫌だ！！……ああっ！…あっ…んんっ…」 「喘ぎながら言っても説得力ありません…。素直に抱かれな！」 「…ーーーーーーっ！…あぁぁああぁ！…」 イった……。凄く気持ちよくて、意識が一瞬途切れた…。なのに、そのまま動き始めるから…。目が覚めるような快楽に意識を取り戻し、また気絶し…を数回繰り返した…。 「も、むり………」 「……おっと、ヤり過ぎたかな…」 気がつくと朝になってて、腰には鈍痛…。身体は綺麗になってて、こいつの服着てる…。僕、気を失ってそのまま…。はぁ…。ムキになって何やってんだか……。 「チッ…。帰るか」 これも全部アイツが！…ふぅ…、落ち着け…。これ以上墓穴掘るわけにはいかない。とりあえず帰って風呂入ろ…。 そう思い立ち上がろうとしたのに、うまくたり上がれなくて、後ろに倒れる…。 「一緒にいて…。お願い…」 「何言ってんだ」 「一人に、しないで……。母さん…」 その言葉に動けなくなった…。直感的に嫌ったのは同族嫌悪かと納得した。…彼もまた何かあったのだろう…。