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第一章・4

 颯真は女子高校生との会話を終え、一息ついた。 「お疲れ様です」  スタッフが、ペットボトルのお茶をよこしてきた。  しかし、颯真はそのお茶を飲む気にはなれなかった。  さっきの、男子高校生。  まるで知らんぷりの、あの態度。  この俺を、知らないのか?  いまや世界に打って出ようとする俺を? (五条さん、ご機嫌斜めだね) (あの男の子だね、きっと)  スタッフも、小声で話す。  この番組を始めてから、初のリアクションだったのだ。  プライドの高い五条の気に障ったに違いない。  皆、そう考えていた。

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