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「……ぅあっ」  太いものが、ぐいっと入ってくる。異物感で、思わず眉根を寄せる。  ぎゅっと目をつぶり、先生の両腕を握りしめた。 「平気?」  息を詰めて、こくこくとうなずく。 「君は小学生の頃、夏休みの宿題を、毎日コツコツやる子だった? それとも、最初に一気にやってしまっていた?」  余裕のない状況に、唐突な質問。訳の分からないまま答えた。 「配られた日に……全部、やってました」 「なるほど」  言い終えたと同時に、一気に体重をかけて割り入ってきた。 「ん……ッ、ん」  先生はふーっと息を吐きながら、3度ほどぐっと奥を突き、俺のおでこをなでた。 「これで全部です。僕たちはひとつになったよ。分かるかい?」  こくりとうなずく。  苦しい。何かが入っている異物感。  でもその異物感の正体が好きなひとの体の一部であると考えると、この変な感じこそが繋がっている証なのだと思った。 「先生、うれしいです」 「健気だね」  先生は、ほんの少し、きっと1センチとか2センチとか。ちょっとずつ体を揺らしながら、ぽつっとたずねた。 「大河。君の意見が聞きたいのだけど……これは、道義から外れた(よこしま)な恋かね?」  苦しくて答えられずにいると、先生は困ったように笑った。 「僕はね、自分は思っていたより純情だったのかなと思っているよ」 「……っ、ん」 「君が好きだ」  しがみつく腕に力を込める。そして、先生の目を見て言った。 「おれも……先生がすき……、です」  息を殺して、たぶん相当無理して我慢している先生の顔を見たら、いま見聞き触れている全部を受け止めなくちゃいけないと思った。 「先生、ん……、がまん、しないで。もっと、動いてください」 「いいの? これ以上大きく動いたら、苦しいかも知れないよ」 「してください。先生は、俺のことだけが好きって……ちゃんと、分かりたくてっ」  先生は、体を倒して、キスをしてくれた。 「物分かりの悪い子だね。そうだと何度も言っているのに」  ゆるゆると、腰を引いたり、突いたり。 「ん、ん……っ」 「不安かね」  小刻みに揺らしながら、さっき指で押されて良かったあたりのところに当ててくる。  上ずった声が出た。 「ぁ……、んっ……あ、」  見つけたところを目がけて、一定のリズムで突いてくる。しがみつく手が背中から滑り落ちた。 「ぁあッ、ん、はぁ、……っあ」 「ここ、良い?」  こくこくとうなずく。 「首の後ろに手を回して、しっかりつかまっていなさい」  言われたとおりにすると、先生は緩急つけて良いところに当ててくれた。 「あ、あッ……、先生、はあ、気持ちいい」 「可愛い」 「せんせいは? っ、きもちいいですか?」 「うん。こんな風にぎゅうぎゅうしめつけられると、大河が、離さないと言ってくれているみたいでね」  暗い部屋に、粘着質な音が響く。  徐々に先生の腰つきが大胆になって、奥まで届くようになった。  お腹の中の動きを感じ取って、あられもない声が出てしまう。   「あぁ……ッ、はあ、はぁっ、あん、……ぁあ」 「良い声で鳴くね」 「ん、あ、先生、好きっ……すき、はあ、好き」 「……っ、大河」  先生は俺の腰を抱え直して、勢いをつけて腰を振り始めた。 「あっ、あ、ぁあッん」 「好きだよ」  がくがくと大きくうなずく。先生は、ひときわ強く奥を貫いた。 「……っ、……!……ッ……」  いままでで1番強く抱きしめられたと思う。

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