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 電気を消した寝室で、仰向けに寝かされる。  お風呂上がりに着たばかりの浴衣は、すぐにはぎとられてしまった。 「大河」  熱っぽく呼ばれて、人差し指でつうっと首筋から胸の辺りをなぞられたら、どうしていいか分からなくて空中に手を伸ばした。  先生が捕まえてくれて、手を繋ぐと、安心する。  暗い部屋は、外の月明かりと街灯だけが頼りで、車通りもほとんどない、静かな世界。  しゅるしゅるとほどく(きぬ)ずれの音で、これからそういうことをするんだっていう、緊張と期待で心臓がバクバク鳴った。  浴衣と下着を脱いだ先生が、折り重なるように肌をくっつけてくる。  少し不安で背中に手を回すと、優しくキスされた。 「きょうは何か課題がありますか?」 「ないよ。ただ僕に抱かれればいいし、それで愛されていると分かってくれればね」  いつもはつっけんどんなのに、こういう風に優しく言ったりもするから、先生は不思議なひとだ。 「きょうは僕も一緒に、いいかな」 「はい」  前回は、先生にしてもらうばっかりで終わってしまったから、きょうは先生にも気持ちよくなってもらいたいなと思う。 「どうしたらいいですか?」 「僕に身を任せて、可愛く鳴いていればよろしい。もちろん無茶はしないよ。それに、拒否権もある」 「拒否なんてしません」  背中に回した手にぐっと力を込めたら、先生は、少し不安そうに小首をかしげた。 「もし、繋がりたいと言ったら?」  繋がる……。  どんな風にするのか、想像もできない。やっぱり痛いのだろうか?  でも、きっと優しくしてくれるだろうと思ったので、こくりとうなずいた。 「そう。分かった」  先生は愛おしそうに笑った。  くちびるや首筋に口づけられたり、耳を甘噛みされたり。  キスが少しずつ下に降りてきて、乳首をちゅうっと吸われた。 「ん……」  まさぐる手がペニスにかかると、両方からの刺激で身悶(みもだ)えてしまう。  先生が背中を丸めたと思ったら、俺のペニスを口に含んだ。 「ぁ……っ」  知らない感触、あったかいものに包まれる感じ。  ちょっと頭を上下されただけで、達してしまいそうになる。 「はあ、せんせ、……だめ、ぁ」  頭を押さえようとしたけど、気持ち良さが勝って、シーツを握りしめた。  なめたり、吸ったり、くちびるでしごかれたり。  上ずった声で不明瞭にダメとつぶやいても、先生は止めてくれない――俺自身だって、恥ずかしいだけで、本当はやめないで欲しい。 「ぁ、……っはあ、ん、も、無理……出ちゃう」 「可愛く鳴くところが見たいね」  先生は口でくぼみのところを刺激しながら、根本を強くしごきはじめた。 「ぁあ、んっ、あっ、ぁッ……あんッ」  ぶわっと熱が中心に集まる。 「あ……、イッ……っ!……ぁあッ……!あぁあああッ!」  先生のあたたかい口の中に、ドクドクと射精する。  口を離した先生は、わざわざ俺が見える位置まで体を起こして、ごくりと飲んで見せた。 「の、んじゃったんですか……?」 「うん」  なんてことないように言った先生は、ちょいちょいと手招きした。 「同じようにしてくれないかな。飲めとまでは言わないけど」 「んと、うまくできるか分かんないですけど」 「上手にしてもらいたいわけじゃない」  ひざ立ちになる先生の中心は、固く反り上がっていた。  俺のを見て興奮してくれているんだと分かって、うれしくなる。  根元に少し手を添えてぱくっと口に含んでみると、先生は小さくうめいた。 「歯を立てないように、ゆっくりでいいから」  ぎこちなく頭を前後してみると、先生が、熱っぽい吐息を漏らした。  どうしたら気持ちよくなるかさっぱり分からないから、バカのひとつ覚えみたいに、同じ動きを繰り返す。  先生が俺の頭に軽く手を添えて、動きをサポートしてくれた。 「ん……、ふぅ、……せんせい、きもちいいですか? 下手でごめんなさい」 「何をおっしゃる。(つたな)いのが可愛いんだから」  先生がしてくれたみたいに、口の中で少し舌を動かしてみたら、先生は、少し震えた息を長く吐いた。 「もういいよ。とってもよくできました」  ほめられて、うれしい。甘えて見上げると、そっと頭をなでてくれた。 「ちょっと横になってて」  言われるままに寝転がると、さっきからちょっと気になっていた透明のボトルを手に取った。 「あの、それ」 「潤滑剤だね」  何をされるか分かって、少し緊張する。 「怖かったらやめるけど。どうする?」 「して……欲しいです」  先生はほっとしたように笑って、にゅるにゅるとローションを手の平に出し、お尻の周りに塗った。  そしてそのまま、ゆっくりと指が侵入してくる。 「……っ」  思わず息を詰める。  先生は俺の表情を見ながら、中で指の方向をぐるぐると変えて、開いていった。  指の本数を増やし、少しずつ奥へ奥へと入ってきて、苦しいような、ちょっと不安なような。 「これなんだけど」  手前の辺りをぐっと押されたら、体がビクッとした。 「どう?」 「……ん、たぶん、気持ちよくなりそう、です」 「どれ」  ぎゅ、ぎゅ、と2回押されたら、同じように小さく跳ねつつ、裏返った声が出た。 「あぁッ、せんせ、……ぁっ」 「うん、可愛らしい」 「ん、はぁ……」  余裕なく、快感を受け止めるので精一杯。  先生はしばらく中をまさぐったあと、3本の指を抜いた。  小さな箱からコンドームを取り出し、するりとはめる。  先生のが、入ってくるんだ。 「痛かったらやめるから、遠慮なく言いなさい。君を苦しめるのは本意じゃないからね」  痛そうとか怖いとかよりも、先生と繋がったら、いよいよ他の生徒とは違う特別な関係になるんだと思って……すごく欲しくなった。 「早く欲しいです」  訴えると、先生は少し面食らったような顔をしたあと、頬にキスをしながら、ローションを足した。

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